おさらい

私の身によく起きる、「おさらい」のこと。

Aさんと、いろいろあって、疎遠になる。
まったく別の場所で、Aさんとよく似たBさんに出会う。
Bさんとの付き合いの中で、Aさんとの付き合いの中で起きたことと同じことが起きる。

そういうペアが、いまパッと思いつくだけで、ここ数年だけで、3組はある。
とはいえ、私の目にはそっくりに見えるAさんとBさんは赤の他人どうしで接点は一切なく、年齢、職業、性別、人種、所在地など、demographic な共通点がない場合もあるから、他の人にはどこが似ているのかさっぱりわからない、ということもあるだろう。
ステレオタイプや先入観あたりの何かに引っかかりを覚えて、「勝手に決めないで」と反論したくなる人もいるだろう。
うーん、たぶん、そういう分類の話じゃないのよね。

これはAさんとBさんのことなんじゃなくて、私のことなんだと思う。
私が試されているんだと思う。

私がAさんとの付き合いで失敗したこと、Aさんと疎遠になった後で気づいたこと、その間に他の人との付き合いから学んだことを、私がどれだけ改善したり実行したりできるか。
実際のところどんなもんか、やってごらん、と言われているのだと思う。
それで、Aさんが離れて日の浅いうちに、私のもとへAさんによく似たBさんが派遣されてきているのだと思う。
Second chanceという言い方もできそうだけど、私にとっては、なんとなく「おさらい」の方が合っている気がする。

Aさんのときに私が面食らったり動揺したりしたことを、Bさんはそっくりそのままやるのだが、なにしろ私にとっては“2度め”なので、Aさんのときと違って、落ち着いて対応できる。
落ち着いているから、感情が波立ったりせず、エネルギーを節約できる。
Bさんとの付き合いを通じて、Aさんの事情や気持ちを理解し、当時の私の理解が足りていなかったことを知る。
自分がどこでどう間違えたかがよくわかるので、同じ失敗を繰り返さずに済む。
Aさんのときに事の顛末を見たから、Bさんのときには先を読んで、終わりを見据えた動き方を選択することができる。

ときには、Bさんとの付き合いを経て、Aさんと再会する場合もある。
これはいわば「実力テスト」みたいな感じ。
「おさらい」の前後を比較することで、自分の考え方、ものの見方、解釈、感情、期待、言葉の選び方やタイミングなどの変化が測定できる。

「おさらい」は、みんなに起きることなのかなぁ。
起きているとしても、「またか」と思ってうんざりするなど、同じことのやり直しを嫌がる人もいそうだな。
私は「おさらい」があるおかげで助かることが多い。

Bさんとの付き合いが、Aさんのときより少しでも気持ちのよいものにできていれば、自分なりに成長が感じられる。
やり方を変えてもやっぱり難しいとわかれば、Aさんのときの自分の失敗や至らなさに対して寛大になれる。
Bさんとの付き合いが終わった後も、次の「おさらい」があるかもしれないと思えば、振り返って備えておくことができる。
これらは「おさらい」が起きなければ経験できなかっただろう。
ありがたい。

世界は広く、いろんな人がいる。
私は心が狭く、不平等で不公平だから、誰でもかれでも一様に愛することはできないし、許せないこともあるし、譲れないこともある。
命という時間にも限りがある。
それでも、何かのご縁でめぐりあった人たちに対して、人として最低限の敬意は失わないようにしたい。
だったら、練習を積んで、失敗して反省して、やり方を変えて、次につなげていくしかない。
「おさらい」はそのために与えられているのだと思う。

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