選挙権

いま18歳じゃなくてよかったなぁ。

もしいま私が18歳だったら、かなりうんざりしているだろうと思う。
「選挙とか、知らないし」ってタイプだったから。

中学でも高校でも、選挙のことを詳しく教わってきていないし、授業でやっていたとしても聞いてなかったし。
なのに急に選挙権とか与えられても、どう使っていいかわかんないよ。
大人たちが「18歳で投票できてうれしいでしょ」なトーンで“良いこと”と決めつけてくるのもうざいし、同級生や同世代の優等生たちが張り切ってるのも面倒くさいし。
昔の参政権がどうとか、外国の選挙がどうとか、関係ないし。
投票日翌日は誰に会っても「行ってきた」って話ばかりでつまんないだろうし。
「自分の入れた人が当選した!」と喜ぶ人や「入れたのに落選した。選挙、意味ない」と急に冷める人を見て、どっちも共感できないなと思うんだろうし。

うちの親はたぶん「自分で決めればいい」と言って放っておくだろうけど、先生や他の大人の中には「投票しなさいよ」的な空気を出してくる人もいるかもしれない。
で、しぶしぶこのへんこのへんのサイトを見たりするのかな。

当日はどうしよっかな。
友達と待ち合わせて、とりあえず行って、なんとなく投票して、帰りにセンキョ割(参照1 参照2)のお店でおやつでも食べるかな。
お腹痛くなったことにして、休むかな。

大人になった私から、そういう18歳の私へ。
それはそれで、悪くないと思うよ。
「みんながするからする」の人がいるなら、「みんながするからしない」の人がいてもいい。
私は選挙権をもらってから、積極的に棄権をしたことは一度もないけど、それは自分が投票したいからしてるだけ。
投票する気が起きない、投票する意味がわからないなら、何歳だろうと私は投票していないと思う。

それでも、「選挙権がない」と「あるのに投票しなかった」は違うだろうね。
棄権するとしても、権利を得て、行使しないというのはその人の選択と見なされてしまうからね。
18歳に限らず、日頃、上げ膳据え膳で判断の機会を徹底的に奪われて思考停止状態の人たちにとっては、気の毒なことだと思う。

「今回はパス」というのも、アリだと思う。
で、選挙後に周りの様子を見て、「やっぱ行っときゃよかったかな」と思うのもアリだと思う。
そういうモヤモヤを押し殺さない、周りに踊らされない部分が、後に「思うところ」になって、よく考えて行動することにつながるのかもしれないからさ。

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