最近、父から聞いた話。
家のメンテナンスのことでお世話になった業者さんをリビングに通し、お茶を出していたときのこと。
棚の上に並んだ私の卒業写真に業者さんが目を留め、「お嬢さんですか?」と尋ねたそうだ。
父:「はい」
業者:「外国へ留学されたんですか」
父:「えぇ、まぁ」
業者:「すごいですねぇ。しかも、ふたごさんでお二人とも」
わはははは。
長年ひとりっ子の親をやってきている父は、自分がふたごの娘を持つという発想がなさすぎて、一瞬、意味がわからなかったらしい。
正解は、「同一人物が2度卒業した」でした。
襟のところ(フード)の色が違うのは分野が違うから。
(1回目はTESOLで黄色、2回目はコミュニケーションで白)
2枚の写真の顔がそっくりなのは、まぁ同じ人だということと、3年経っても目立った成長がなかったせい。
(1回目は2007年、2回目は2010年)
これまでにも親戚や友人から「なんで2枚あるの?」とか「どっちが先?」とか聞かれたことはあったらしく、その経験のおかげで父は今回の業者さんの質問にもなんとか対応できたようだ。
いやぁ、よく考えてみると業者さんがそう思うのは無理もない。
ふたごの女の子がふたりとも留学するって、ありそうだし。
同じ服装で色違いってのもまたふたごっぽいし。
ふたごが同じ学校に行く、でも分野は違うってよくある話だし。
ふたごなら同時に卒業するのは当たり前だし。
それにひきかえ、ひとりっ子が留学するって、少ないし。
同じ学校で別の専門で2回卒業する人なんて、ほぼいないし。
変化がなさすぎて、2枚の写真は同じ日に撮ったように見えるし。
業者さんの反応は、確率・統計的にまったく正しい。
このひっかけ問題にはまともじゃない要素が多すぎるのだ。
ごめんね。
言語オタク的には、この話、複数の概念がない日本語だから成り立つんだよなぁと思う。
英訳するとド頭にオチが見えちゃう。
それにしても、おもろい。
この笑いをとれただけで、私は2度卒業した甲斐があるよ。
そして3枚目の写真を並べて、より混乱を大きくできるよう、がんばります。
“みつご”になれるかなぁ。
2回目から5年も経っちゃったから、次はさすがに“長女”っぽく写るかな。
「いちばん上の方だけ、衣装が違うんですね」ってなるかな。
それとももう嘘っぽすぎて、コスプレに見えるかな。
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複数 (2013/2/7)