ある凹んだ日の出来事。
今日を乗り切ったら帰りにお肉を買ってがっつり食べようと思った。
でも、あんまりうまく行かなかった。
はーあ。
でもでも、いちおう乗り切ったは乗り切ったし、元気をつける意味でも、メニューは変えないことにした。
帰りにスーパーに寄って、種類と重さをよく見て、ステーキ用のお肉を選んだ。
家に着き、ガレージと玄関を3往復してスーパーで買ったものを運び入れた。
手袋、ニットキャップ、マフラーを外し、コートとブーツを脱いで、買ったものを冷蔵庫へ。
あれ。
お肉がない。
いくら記憶力が弱いからって、買い忘れじゃないよ。
あんなにしっかり選んだもの。
レシートにもちゃんと記録されている。
んもー。
いま外したばかりの防寒具を全部着けなおして、お財布とレシートを手にガレージへ。
後部座席に落ちてないか、いちおうチェックするが、ない。
レジの袋詰め係が入れ損なったな。
んもー。
スーパーへと車を走らせながら、ふと思った。
ちょっと前の私なら、お肉がないことに気づいた途端、へなへなと座り込んでいたんじゃないかしら。
「あぁぁ、私は買い物もロクにできないんだ」「どうして袋の中身を確認しなかったんだろう」「昨日、遅くまで起きてたせいだ」「うまく行かなかったくせにメニューはそのままなんて図々しいことをしようとしたから、バチが当たったんだ」
ついでに食欲もなくなって、お肉のことなんてどうでもよくなっていただろう。
弱り目に祟り目。
ザ・負のスパイラル。
それが今日は、ただ「んもー(面倒くさい)」と思うだけで、何の迷いもなくスーパーへ向かっている。
ふむ。
今日のホメメモ(参照)はこれにしよう。
カスタマーサービスのカウンターでレシートを見せながら、「買ったお肉が袋からすべり落ちちゃったらしくて…」と言うと、担当のおねえさんは手元の画面をチラッと確認して「同じの持ってきな。ぴったりのものがなかったら、だいたい同じのでいいから。それをあげるわ」。
売り場へ行くと、見覚えのあるかたちのお肉が。
私が来なかったら、しれっともう一度売っちゃうつもりだったのね。
これだからでっかい国の人たちは。
ま、いいけどさ。
二度目の帰り道を運転しながら、またふと思った。
そういえば今日のあれは、そんなに凹むようなことじゃないかも。
内容としては悪くなかった。
ただ、私が弱気になってしまっただけ。
ふむ。
そっかそっか。
見え方が変わったためか、気分も変わったので、パンにサラダ、スープと洋食だった予定を変更して、たっぷりのおろしポン酢とごはん、お味噌汁、きゅうりの梅和えの和定食に。
ふむ。
ごはんがおいしければ、大丈夫。