人間ドックのススメ

英語学習に関して、気軽に相談してもらえるような何かができないか、考え中。

英語関連の質問サイトなんて山ほどあるんだし、別に私がやらなくてもいいかと思う。
それに、私に聞きたいことなんてないでしょ、とも思う。

ただ、このところNYCで日本人の方と大量に会って、皆さんの英語学習に対する“持論”や経験談、悩みや疑問を直接聞いて、ひょっとしたら私にできることがあるのかも?という気がしてきた。

とはいえ、どういうニーズがあるのかさっぱりわからないし、他にあるようなものを作ってもしょうがないので、友人たちを頼ってブレインストーミングに付き合ってもらっている。

その中で、ふと思った。
これだけ英語学習情報が世にあふれているのにまだ皆が情報を求め、どれを取ってもいまいち満足できないのは、「誰でも英語ができるようになる方法が必ずどこかにある」というMyth のせいじゃないかな。

「ある朝起きたらペラペラに」みたいな魔法の方法。
英語ができる人とできない人の違いは、そのTHE secret を知っているかどうかで、それさえ見つかれば自分もできるようになるはず、と。
英語ができる人は、できない人によく「どうしたらできるようになりますか?」と聞かれるが、あの質問の意味は「どこでTHE secret を手に入れましたか?」なのかもしれない。

あのね。
そんな方法は、ないよ。
「ある」なんて、誰に聞いたの。
ないよ。
ないの。

そんなのが発見されてたら、TESOLをはじめ、英語教育学会はどれも解散じゃん。
研究も論文もジャーナルも、要らないじゃん。
THE secret がないからやってんのよ。

たとえばAさんが「Xという方法で英語ができるようになった」と言ったとして、あなたはAさんとは別の人でしょ。
じゃああなたにXが合うとは限らない。
そして英語学習というのは、一つの方法ですべてが解決するほど単純ではない。
Aさんの英語学習に効果があったのは「Xを含むいろいろ」であって、Xだけでできるようになったわけではない。
もしAさんが「Xだけで大丈夫」、つまり「Xこそ、皆が探しているTHE secret だよ」と言い張るなら、Aさんは英語教育のプロではないし、おそらくAさんの英語能力もさほど高くない。
それでもAさんはAさんの基準で「自分は英語ができる」と診断していて、本人の学習や成果に対する満足度が高いのだ。
学習者がそういう方向へ進むこと自体は悪くないが、他の学習者たちがこぞって倣うほどのものではないだろう。

他人の体験談はあなたの役には立たない。
参考にするのはいいけど、実はあまり参考にもならない。
Aさんの英語力や「できた」という根拠を正しく測ることができないあなたが、Aさん個人の体験の一部だけを真似て、あなたの期待するような効果をもたらす可能性はとても低いと思う。
だから、まぁ他の人のTHE secret な話は聞かなくていいよ。

英語ができる人とできない人の違いは、自分を知り、自分に合った学習法を持っているかどうか。
それと、どこで「よし、できるようになった」と自分にOKを出すか。
そのくらいのことだろうと思う。

自分がなぜ英語を勉強したいのか、できるようになるとどうなるか。
自分にはどういう学習の仕方が合っていて、どのぐらい続くか。
それがわからないと、的外れの学習に時間を費やすばかりで遠回りをしてしまう。
そして、いつまでも「できない、できない」と唱えるのではなく、自分の英語のどこができているか検証をしないと、いつまで経っても「できる」人にはなれない。

そもそも本当は他の人の体験談に興味なんてないでしょ。
そこに興味があるのは英語教育オタクだけ。
あなたの興味はあなたに、あなただけにピンポイントで効く方法でしょ。
それはネット上を探し回っても、英語ができる人に会うたび聞いて回っても、それだけでは見つからない。
誰にでも効く万能薬、THE secret はないんだから。

でも、あなたに効く方法は、きっとある。
それがどんな方法なのかは、あなたがどんな学習者なのか調べてみないとわからない。
だから「英語学習の人間ドック」を受けてみてほしい。
「いろいろバレちゃったら恥ずかしい」という思いを乗り越えて、あなたの英語を専門家に見せてほしい。
問題があれば早く発見し、解決策を提案し、“体質”に合った“健康管理”を続けていくためにどうすればいいか、一緒に考えていけるよ。

「人間ドック、受けてみよう」と思ってもらえるような、そういうきっかけになるような何かができたらいいかな。
どうだろ?

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