「競合」って何?
たとえば同じ路線上にあるJR、私鉄、バスとか。
クラウドにおけるマイクロソフトとグーグルとか。
スマホにおけるiOS とAndroid とか。
そういうのならわかるよ。
日本人向けのある英語学習ワークショップへの参加を希望したら、「競合」になるからダメだと断られた。
うむむ。
ワークショップの参加資格は特に定められておらず、初心者から上級者までウェルカムのようなことが書いてある。
詳細は控えるが、運営会社の主要事業は言語教育ではなく、ワークショップは本業の副産物的な位置づけだと思われる。
私の目的は単純に、自分の英語力の向上。
講師の方の経歴や発言を読み、共感できるところが多かったので、ぜひ直接指導を受けてみたいと思った。
「参加希望の理由」にもそう書いた。
でも、そうは思ってもらえなかったってことかな。
ま、理由が何であれ、選択権は主催者側にあるので、私が断られること自体はいいんだけどさ。
実はこの「競合」を理由に断られたのは初めてじゃない。
丁重にお断りをいただくので、こちらも丁重に引っ込むんだけど、本当はぜんぜん納得していない。
だって私の方からは「競合」に見えてないんだもの。
見えてたら問い合わせしないよ。
そして、まぁ仮に「競合」だとして、私は、たとえばこの講師の方がうちのコーチング受講を希望しても、職業を理由に断ろうとは思わない。
英語の先生でも、言語学者でも、別ジャンルのコーチでも、何か学びたいことがあって、それに私が役立つなら喜んで力を貸したいと思う。
実際、アメリカ人やヨーロッパ人が主催の英語やコーチングのワークショップや勉強会では、こういう断り方をされたことはない。
同じ業界に身を置く者同士が切磋琢磨することは当たり前で、そこで意見を交換し、人脈を広げることはむしろ推奨されている。
手の内を明かしあって、お互いに助け合って、刺激しあって、業界全体が進歩することに寄与するのが普通。
そういうところで育ってきたからかなぁ。
「競合」っていう考え方に、割とびっくりしている。
そもそも「競合」って、教育の用語じゃないよね。
客の取り合いなの?
私が公立学校の教員だったら「競合」にはならなかった?
うーむ。
しかし。
ということは英語教育に携わっている人が、自らの勉強のために参加できる場は日本には多くないのかも。
大きなホールでの講演会やセミナーじゃなく、もっと個別に効果的なトレーニングを受けたいと思った場合、どこへ行ったらいいのかしら。
日本人がやる英語学習ワークショップで行ってみたいと思うものはなかなかないのにな。
行ってみて良かったら、皆にお勧めしようと思ったのにな。
残念。
「20世紀型の人達はbetter togetherな概念がない」というコメントをいただきました。ふむ。