Baby

『スーパーで声かけられる病』が治らない。

私はスーパーでやたらよく声をかけられる。
アメリカだからそうなのか、田舎だからそうなのか、と思っていたが、周りの人たちに聞く限り、どうやら私だからそうらしい。

利用するスーパーを転々と変えてみたりもしたが、効果はないみたい。
声をかけてくるのは、おじさんやお兄さん、子どもが多いが、たまにおばさんもある。
主に感想を言われるだけ、それも主に褒められるので、いいんだけどさ。
できればそっとしておいてほしい。

今日はめったに使わないスーパーへ行った。
冷凍食品売り場の広い通路で、背後から、”Baby! Baaaaybeeee!”という声が響いてきた。
何だろうと思って振り返ると、カートに載せられ、ママと買い物中のアフリカンアメリカンの女の子が叫んでいた。
2歳ぐらいかな。
私と目が合うと、にっこり笑って静かになった。
で、私が背を向けるとまた、”Baaaaaaaybeeeeeee!” と叫びだす。

え?私?
ママが「彼女はBabyじゃないわよ」と言っていた。
うん、そのとおり。
あいにく私はBaby ではございません。

その後、お茶の棚の前でもこの母子とすれ違ったのだが、女の子はまた私の方に手を伸ばして、今度は小さい声で”Baby” と言った。
ママは無視して、カートを押していった。

彼女の言う”Baby” はどういう意味なんだろう。
彼女の目に、私はどう映ってるんだろう。
いつだったか、手相を見るという友人が私の手を見て、「運命線が赤ちゃん並み」と言っていたのをなぜかふと思い出した。

そういえば、赤ちゃんという生き物は、「知らない人なのに、やたら声かけてくるなぁ」「ま、概ね褒め言葉だから、いいんだけどさ」って思ってそうだよね。

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