反省

今学期、卒業できなかったことを深く反省する。

学期末。
友人たちのDissertation Defense が続く。
今日は同期Uの晴れ舞台。
会場には知った顔ぶれがそろっていた。
久しぶりに現れた私を見つけ、姉弟子のM、S、弟弟子D、妹弟子Iなどが声をかけてくれる。
K師匠とは立ち話。
P師匠には隣に座るよう誘われた。

みんな、私が今学期中のDefense を予定していないこと、つまり論文を書き終わっていないことを知っている。
「調子はどう?」と、やんわり様子を聞きつつ、「でも、もうちょっとでしょ」「遅れてなんかないよ」「準備ができているならそれでいい」「来学期、楽しみだね」などと言ってくれる。
やさしいなぁ。

舞台上のUとは遠目に挨拶しただけ。
緊張が伝わってくる。
Uの発表は、師匠への感謝の言葉で始まった。
7年かぁ。
一緒に“入学”し、一緒に働き、一緒にクラスを取り、いくつかのプロジェクトを一緒にやった。
Uとはいろいろあったけど、今は全てが良い思い出。
気が小さくて面倒くさいけど、コイツは悪いヤツじゃない。
なにより、彼はこうして論文を書き終えた。
今は心から尊敬している。

そしてDefense は滞りなく終わり、Uはめでたく博士号を取得した。
最後というのは何でもそうだけど、実にあっけないものだ。

Uが教授陣や友人たちと喜びを分かち合う姿に、私もうれしくなる。
と同時に、うらやましい思いと、見送る寂しさと、自分がまだそこに到達できない歯がゆさに襲われた。
本当なら私もあちら側にいるはずだったのだ。

言い訳はいくらでもできる。
でも、結局は私の心の弱さが原因だった。
先延ばし、後回しを繰り返し、それにもっともらしい理由をつけて許してしまった自分の甘さ。
あのときの私も、あのときの私も、全員まとめてビンタしてやりたい。

長い人生の中の、ほんの短い時期だということはわかる。
延長も誤差の範囲内だろう。
後々は笑い話にもなるだろう。

振り返れば、この経験はダシにも肥やしにもなるだろう。
でも、未来から見る現在と、現在から見る現在は違う。
もうこんな思いはしたくない。

ここからしっかり巻き返そう。
必ず終わらせよう。
あの、あっけない幕切れを目指して、全力で走ろう。

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