年下の友達が中学受験を間近に控え、緊張していると聞いた。
赤ちゃんの頃から知っている彼には、繊細なところがある。
頭がいいから考えすぎてしまうところもある。
健常者より脳をよく使っているから、疲れやすく、時にパニックになってしまうこともある。
学校では嫌なこともあったけど、驚くほど冷静に状況を把握していた。
塾では気の合う仲間ができた。
心配していた修学旅行も無事に行けた。
そんな彼が今年、一大決心をして、中学受験という人生初の大事業に挑むことになった。
秋ごろには普段の塾に加えて、月3回新幹線に乗って講義に通っていると言っていた。
いよいよ12月になったので様子を聞いてみた。
「模試を受けるとお腹がぐるぐるしちゃう」。
うぅーん、そうかぁ。
何かしてあげたいけど、できることは何もない。
せめてお守りでも届けようかと、神社のサイトを検索。
さすが、イマドキの神社はお守りの“通販”をやってるのね。
ただ、もちろんお守りやお札は、実際に神社に参拝して直接いただいてくるのが基本。
太宰府天満宮(参照)に見られるように、どこの神社も「あんまり乗り気じゃないけど、時代の変化、ニーズに応えるべく、致し方なく」という感じを前面に出している。
オリジナルムービーなんかを配した、凝ったサイトの神社でさえ、いわゆるオンラインショッピング的なつくりにはしていない。
受付方法はFAX、現金書留が主流、一部にはハガキのみや電話のみというところもあるし、申込書付きパンフレットをハガキで請求、というのもある。
このあたり、ささやかな抵抗の表れだろうか。
簡単に手に入りすぎちゃうと、ありがたみが薄れる…かな?
ま、でもお守りは他からも届いているだろうし、「お腹ぐるぐる」にはおまじないの方が効果があるかもしれないから、私からは魔法の石を届けることにした。
職人さんに「がんばれ+(名前)」と刻印してもらった、世界にひとつだけの石。
もうこれで大丈夫。
届いた石に、親子で感激してくれたそうだ。
本人からはこんなメッセージが。
「emiちゃん、大丈夫だ石ありがとう!試験のときは、これのおかげでお腹ぐるぐるならずにいい状態で受けられそうです。合格のお知らせ待っててねー!」
うん、待ってるよー!