いつものスーパーのレジにて。
いちばん手前のレジに、背の高い黒人のお兄さんが入っていた。
誰も並んでいなかったので「開いてる?」と聞いた途端、挙動不審になり、「Um, well, yeah, I guess (あ、えーと、うん、たぶん)」と答えた。
別に他のレジに並んでも構わないのでそう伝えると、「いや、いいんだけど、初めてのお客になってくれるなら」と言う。
おぉぉ、そういうことなら喜んで実験台になるよ。
新人の彼の名前はJ。
もちろんレジの末端には監督係の先輩がいて、流れてきた商品を袋に詰めつつ、指示を出している。
牛乳とかの簡単なものは問題なし。
じゃがいもの、重さを量るところでひっかかって、入力→取り消し→入力→入力→取り消し…ってな感じになった。
バジルはバーコードが読み取れず、Jはスキャナーの下でバサバサッと振ったり、バーコードのところをグニグニッとやったり。
そのおかげでバジルの香りが立つと、「おぉ、いい香りだね」なんて言ってる。
アッメリカーン。
まぁゆっくりやってくれればいいやと思って、後ろに並んだ2年生ぐらいの女の子と遊びながら待つ。
ニンジンを二重スキャンしているのに気づいたが、途中で言うとパニクりそうだったので、全部終わるまで待って、合計が出たところでスクリーンを示しつつ、「ここ、2回スキャンしてるよ」と指摘。
で、「選択…で、削除…の、本当に削除しますか…で、イエス」というはっきり聞こえる独り言を聞きながら、1回分を取り消してもらった。
レジの末端にいた監督係の店員には”Thank you for your patience”と言われ、Jには”Thank you for being my first customer”と言われた。
いえいえ、どういたしまして。
デビューおめでとう。