コーチ研修-3

第2部の3分の1修了。
ぷはー。

論文や本を読んで理論を学ぶのも、仲間とディスカッションをしながら理解を深めるのも、経験談を語り合うのも楽しい。
授業では毎回、それぞれの言語教育に対する考え方や、ここに至った背景などを交えてがっつり話し合うので、たった半月でもお互いのことがよくわかり、クラスの雰囲気もとてもいい。

ただ、ちょいちょい実践をやらされる。
それも突然に。
これが超怖い。

最初はlimbic system (脳の辺縁系)をやったときだった。
講師Rが一通り説明をし、質問タイムが終わったところで、突然のキラーパス。
「ではここで、私が受講生役をしますから、皆さんは先ほどの辺縁系の知識を使って、この受講生の悩みを解消してあげてください。まずはZ、あなたから」ってな感じで、急に実践コーナーが入ってきた。
そしてRは心配だらけの受講生や、会社の命令で無理やり送り込まれたと苛立つ受講生、クラスについていけないので辞めたいという受講生などを次々に演じ、私たちは一人ずつ、Rの演じる受講生のタイプに応じて、アドリブでコーチングのロールプレイを行う。

初めてこれをやられたときは全員慌てた。
以来、新しい項目の説明が終わると、「来るかな」と身構えるようになった。
で、実際に来る。
授業のしょっぱなに「前回までに習ったことを使ってみましょう」と言われ、「いきなりかよ、あわわ」となることもある。

今日は授業の前半で、4 stages of competence (参照)(学習の進行と意識の変化)について、例によって説明の直後に「じゃあやってみましょう」となった。
それが終わって、次の項目はさらっと済んだので、「今日はもうないのかな」と思っていたら、授業の終盤にもうひとネタ。
「これもやってみましょう」となった。
油断もスキもない。

当然のことながら、コースが進むと知識も増えるので、ロールプレイに織り込むべき内容も増える。
きちんと理解して、それを活かしているというところを実践して見せなければならない。

さんま御殿に出る若手芸人の気分だよ。
振られたからには応えなきゃいけないし、そこには何かしらの爪あとを残さなければならない。
Rのパスは、2時間の授業中、どこで何回飛び出すかわからない。
ヒリヒリするよー。

このコースはオンラインで、eLecta Liveを使っている。
カメラを使って“対面”にすることもできるが、負荷軽減のため音声だけでやりとりしている。
電話会議みたいなことね。
心の準備が整っていないところへ急に現れる、顔の見えない相手。
しかも、それが大きな会社の重役だったり、弁護士だったり、自称「ペラペラ」でプライドの高い人だったりするんだから、怖い怖い。

まぁ、この訓練に比べれば、本物の受講生との対話は比較的ラクだよね。
アポが入った時点で心の準備はできるし、お互いに顔を見て話せるし、「あ、あれを使ったな」とチェックする人がいるわけでもないから「爪あと残さなきゃ」とか考えなくていいし。
私の場合は日本語も使えるし。

というわけで、怖いけどしょうがない。
仕事の一環だしね。
自分のため、英語学習者のため、お国のため、引き続きがんばる。

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