解決策というのは、たぶん一箇所だけ直すことじゃないんだな。
問題が見つかる。
なんとかしなきゃ、ということになる。
解決方法を探る。
ここで大事なのは、解決のイメージだと思う。
見つかった“問題”をバキュンと撃つようなイメージで、つまりその“問題”が「うぅっ」とか言って倒れさえすれば一件落着すると勘違いしてしまうと、慌てて武器を持とうとするし、よく考えもせず引き金を引いて、事件は起きたのに問題は解決しない、なんてことになりやすい。
“The formulation of a problem is often more essential than its solution”
(参照)
偉い人はいいこと言うね。
自分の目に見えている“問題”は、果たして本当の問題だろうか。
“問題”の背景を観察し、状況を冷静に分析し、それぞれの登場人物が持つ事情を踏まえながら考えを深めていくと、表面に見えている“問題”は問題ではない、ということがよくある。
原因だと思ってたことが、実は結果だったり、その逆だったり、とかね。
で、たいていの場合、バキュンと音がするようなピンポイントの外科的手段では、本当の問題は解決しない。
各方面の調整をして、万障繰り合わせて、細やかな気配りもして、じっくり取り組んでいくことになる。
それはとても大変で、いつでも誰にもできることじゃないけど、そういう一見遠回りな方法をとると、各所で水位みたいなのが同時進行でじわじわ上がってくるので、あるとき急に複数の問題が一挙に解決する、というようなことが起こり得る。
長期的に、多角的に、丁寧に。
それしかないと思うんだよね。