名古屋港水族館のイワシとマグロの話。
発端は朝日新聞が3月26日に報じたこの記事。
水族館イワシに迫る危機 「緊張感を」マグロ軍団投入へ
「たるんでいる」とか、「『どうせ自分たちは食べられない』と油断している」とかいうイワシについての描写がウケて、あるいは「イワシがかわいそう」とかいうご意見もあったりして、数日間、あちこちで話題になっていたらしい。
3月28日には実際にマグロが投入され、水槽内に「緊張が走」り、マグロがイワシに「プレッシャーを与え」ていると報じられた(参照)。
そしたら、3月30日、水族館の飼育係を名乗る人が、「あの記事はマスコミの創作」という“告発”をネット上に投稿した(参照)。
で、4月1日には、水族館に取材し、「飼育係は“なりすまし”だった」との記事が(参照)。
さらに、「元の記事は不正確だけど創作とも言い切れない」なんて、歯切れの悪いことになってしまった。
あとはもう、誰が悪いとか、何が本当かとか、全面的に残念な展開になっちゃうわけだね。
あーあーあ。
せっかくおもしろいネタだったのに。
こんなことならニュースにしないで、数日寝かせて上手にアレンジして、完成度の高いエイプリルフール話に仕上げておけばよかったよね。
日本のメディアのセンスでは難しいか。
ま、なんだかつまんない感じになっちゃったけど、今の日本には「活を入れる」的なことを欲している人が多そうだなということだけは、なんとなくわかった。
これ、本当においしいネタだったのに、誠に誠に残念なことになりましたね。
さらに話はアサッテの方に行ってしまいますが、私は山之内貘という詩人の「鮪に鰯」という詩を思い出していたのでありました。
http://blog.livedoor.jp/poetrydesign/archives/130378.html
ちょっとしたメタファーを感じます。自分のブログでも書いてみようかな。
この残念具合に共感してくださり、ありがとうございます。もう、本当にもったいないことでした。
山之口貘 「鮪に鰯」ですか。takさんがどう料理されるか、楽しみにしています。