Snood

編み物つながりで。
最近よく見かける『スヌード』って英語?

日本語では首に巻く防寒具のことを『マフラー』と呼ぶが、少なくともアメリカでは’muffler’といえば車の部品のことで、『マフラー』は’scarf’ と呼ばれている。
日本語の『スカーフ』はその形に応じて、’square/rectangle scarf’ と呼ぶ。

『スカーフ』の巻き方テクのひとつに’muffler’ってのがあるようだ。
正方形の『スカーフ』を三角に折って体の前に垂らし、長い辺を首に巻いて後ろで結ぶ(参照)。
日本語ではこれを『三角ドレープ巻き』というみたい(参照)。

そういえば日本には『ストール』ってのもあるね。
大判の正方形という説(参照)と、婦人用の細長という説(参照)があるようだが、要するに『ストール』というのは『肩掛け』のことらしい。
じゃ『肩掛け』にしときゃいいじゃん。

『襟巻き』『肩掛け』がダサく感じられるようになって、背伸びしてよくわからない名前を適当に輸入して、よくわからないまま定着してカタカナ語(参照)が氾濫する。
『よだれかけ』もそうだよね。
昨今の日本ではあれをなぜか『スタイ』と呼んでいるが、由来はもう誰にもわからなくなっちゃってるようだ(参照)。
そういう揺れを逆手にとって『ハラマキ』『くびまき』という商品をヒットさせている人もいる(参照1 参照2)。
このカタカナ・ひらがなの遣い方、さすが日本語のプロ。

そんなこんなで、『スヌード』。
これも怪しげ。

…と思ったんだけど、英語でも’snood’でした。
ただ他にも’cowl’、’tube scarf’、’infinity scarf’などの呼び名があり、そのうちどれかに統一されるのではないかと思う。
アメリカでは意味のわかりやすいものが生き残るだろうから、’snood’は落選かもね。

日本では『スヌード』で決まりでしょうね。
わからな具合が絶妙で、ちょっと言いにくいから新しく感じられる。
『筒マフラー』じゃ、シャレオツな日本人のお気に召しませんでしょう。
「’muffler’ は筒に決まってるじゃないか。Hahaha!」とアメリカ人に笑われそうだしね。

よくわからないまま流行って、よくわからないまま定着する。
これが日本のカタカナ語文化。
アメリカ人にはわかるまい。

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