メディアリテラシー

総務省が提供している『放送分野におけるメディアリテラシー』について。

メディアの多様化に伴って、発信される情報の質、信憑性、発信者のモラル、競争の過熱、情報操作、風評被害など、さまざまな懸念が発生してきた。
その対策のひとつとして、受信者側のリテラシーの向上、つまり情報を適切に選別し、正しく読み取り、自分なりの考えを持つことで、情報に流されない自己防衛力を身につけることが推奨されている。

一般人は「マスコミはけしからん」と文句を言っているだけでもよいが、行政として何か取り組んでいることはないのかな、と思ったら総務省のサイトに行き当たった。
これ、なかなかいい。

『こども向けページ』の『テレビの見方を学ぼう』では、動画やアニメで報道の舞台裏を“見学”しながら、子ども本人の意思や創造性を反映してニュース映像を作るというインタラクティブな教材が用意されている。
メディア業界の職業体験的な色が濃いが、少なくとも「情報のウラにはそれを作る人がいる」ということが学べる。

『教育者向け情報』には実践的な教案(レッスンプラン)が紹介されており、すぐにでも教室で使えるようになっている。
また小中高校生向けのビデオ教材の貸し出しも行われている。
全般に「“真実”には作り手がいて、作り手には事情がある」ということを教えようとしている様子。

このサイトは2009年4月に開設されたらしい(参照)。
こうした教育を学校で受けた子どもたちが社会の中心に関わってくるまでにはまだ時間がかかるが、まずは情報の消費者として一人ひとりが力をつけるのが大事。
前の世代の教訓を生かし、自警団のようなものが形成されてもよいと思う。

生き馬の目を抜く情報社会に、子どもを丸腰のまま投げ込むようなことはしない。
そういう危機管理が国としてちゃんとあるのだ。
だからこそ専門家を雇い、サイトを作って無料で公開している。
やることやってんじゃん。

こういう取り組みをなぜもっと大々的にアピールしないのだろう。
国民のための情報セキュリティサイト』とかも、せっかく作ってあってもイマイチ「見てもらおう」という気概が感じられない。

情報通信のプロ集団である総務省に発信のノウハウがないわけがない。
内側か外側か、またはその両側に障壁があるのだろう。
「“真実”には作り手がいて、作り手には事情がある」のよねぇ。

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