就活

ニッポンの就活生たちを見て、結局、採用側が手を抜いてるんだよなぁと思う。

黒いスーツに白いシャツ。
すっきりとまとめた黒髪。
ナチュラルで控えめなメイク。

いわゆる就活スーツに就活ヘアスタイル、就活メイク。
ひと目で就活中だとわかる。
できるだけマイナスを食らわないように気をつける、という『減点法』を採用すると、個性をなるべく埋没させるのがよい、ということになる。
プラマイゼロがいちばん安全。

さまざまな能力や個性の違いが集まって、なんらかの成果を上げようとする組織の人事は『加点法』でないと。
良いところを見つけて、どんどん加算していく。
そうして、就活生たちに、「プラマイゼロは零点なんだよ」と教えるべきだと思う。

というわけでご提案。
“脱・就活スーツ”のススメ。

まぁ初回のセミナー参加や会社訪問ぐらいは、特に規定ナシで学生を集めてもいい。
学生たちは“いかにも就活”な服装で来るだろうから、それはそれでOKとする。
マニュアルをよく読んで、指示を間違いなく遂行する能力があることを証明するのも大事だからね。

でも2回目以降の来社では“いかにも”は禁止。
代わりに、「うちの会社の一員になったつもりで来てください」と指示を出す。
「電車や道ですれ違った人たちに、就活生だとバレないような服装で」。

こうした“課題”を与えれば、学生はイヤでも「この会社で働く自分」を具体的にイメージすることになる。
スケジュールを埋めるためにひやかしで会社を訪問したりはしなくなる。

就活マニュアルには載っていない、自分に似合う服装を探すことは、自己分析の第一歩だと思う。
就活生は最低でも一回はその会社を訪ね、社員にも会っているのだから、本当にその会社で働きたいと思うなら、会社の雰囲気やカラーの範囲内に収まる服装を選ぼうとする。
採用担当が見るべきポイントがいっぱい詰まってるじゃないの。

就活生は、何も面接ごとにスーツを新調する必要はない。
手持ちの黒スーツに白シャツでも、どこかに工夫はできるはず。
社会人になっても使えるものなら買っておいても損にはならないから、その判断ができるならそうすればいい。
服装選びを通じて、「やっぱり自分はあの雰囲気には馴染めそうもない」と気づいたら、たとえ内定をもらっても、きっと仕事は続かないから他を当たったほうがいい。
厳しい就活を乗り切るために、効率よくいきましょう。

採用側は就活生が自分の会社の、ひいては社会のどこを見ているか、どんな人の、どんなところをお手本と考えているか、社会人としての自覚がどれほどのものか、など、彼/彼女の判断能力や判断基準について知ることができる。
勘違いや畑違いがあれば発覚しやすくなる。
ということは、相性の良い候補者を早く見つけ出すことができる。
労力も経費もかかる採用活動、効率よくいきましょう。

就活を変えることは就活生にはできない。
採用側が前例を引きずって手を抜いていては、就活事情は悪くなるばかりだ。

「こうすれば合格するよ」と言う見知らぬ誰かにそそのかされて、疑いもせずに乗っかってしまう主体性のない学生や、手間を惜しみつつ、なるべく不合格になりにくい方法を選択するような小賢しい若者が欲しいわけじゃないんでしょう?
内定を出した後で痛い目に遭ったこともあるでしょう?
戦力となる人材を見つけ、自分たちのチームに入れようとしてるんでしょう?

採用以外の業務で忙しいのもわかるけど、若者を本気にさせたいなら、まずは大人が本気を出さなきゃ。

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