今さらながらアメリカの児童・生徒向け全国統一テストについて勉強中。
うちの大学は前身が教育大学ということもあり、州都なのでニューヨーク州のDOE(Department of Education:教育省、日本でいう文科省) のご近所に位置しているということもあり、この統一テストの作成や結果の分析に大いに関わっている。
特に教育専攻のPhD学生が必修で取るようなクラスでは、こうした州規模の教育政策に携わる教授のもとで、standardized testing (全国統一テスト)の是非やNo Child Left Behind (落ちこぼれゼロ政策)についてがっつり議論する。
私が修了し、後に教育実習や理論のクラスを担当したTESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages)修士のプログラムでは、ほとんどの学生がESL(English as a second language) の教員免許を取るので、英語が母語でない子どもたちの教育という観点から、全国的な識字率や統一テストの結果などを考える機会があった。
というわけで、私自身は高校以下の教育をアメリカで受けていないガイジンだし、アメリカで子育てをしているわけでもないのだが、そのわりには統一テストについてよく知っている。
が、実際にテストに関わったことはなかった。
いまやすっかり日本の、それも成人の英語教育が専門なので、アメリカの統一テストのことは記憶のかなたに追いやられていた。
このたび友人Vの紹介で、来月行われる統一テストのお手伝いをすることになった。
隣町の小学校に転入してきたばかりの日本人児童のために、問題の通訳・翻訳と解答の訳をする。
4年生と6年生の算数、全3日間。
で、ものすごく久しぶりにDOEのサイトを訪れ、過去問や教員用マニュアルをオンラインでチェックした。
たとえば同じ問題冊子でも、教育をやる学生が、国の教育政策の資料として見るのと、子ども向け日本語に訳そうと思って見るのとでは、見方が全然ちがう。
答えやヒントにならないように訳さなきゃいけないしね。
“What is 1,860 written in words?”なんて、どう訳そう?
ともあれ、普段使っていない筋肉を使うのも、小学校へ行くのもかなり楽しみ。
なにしろ子どもがいっぱいいるんだしねー。ウキウキー。