卒業式の日米比較を試みる。
卒業式の写真を見た方々から、「うれしそう」「いい顔してる」と言っていただく。
うん、自分でも、思ったよりうれしさが顔に出ちゃってると思う。
だって久しぶりな人に続々会えたんだもん。
「うわー元気?写真撮ろう!」で撮ってるから、ついあんな顔になっちゃうのよ。
Jに「最多卒業賞がもらえそうだね」と言われた。
まぁこの後があるかどうかはさておき、すでに3回も出ちゃったうえにまだ在籍中だから、有力候補ではあるな。
アメリカの卒業式はうれしくて楽しい。
本人も家族も先生方もみんな笑顔。
私のように知り合いが集まっていてうれしい、というのもなくはないだろうけど、それより達成感が大きいんじゃないかな。
明日から始まる新しい生活にワクワクしている。
ふと、日本の卒業式のことを考えた。
小中高大学…うーん。
どれも泣いてたような記憶がある。
日本の卒業式だって“祝”の垂れ幕があって、「おめでとう」と言われたりするのだけど、アメリカのようにお祝いムード満開だった気がしない。
さほど好きでもなかった学校でさえ、なぜか去りがたく、小学校から中学へ、みたいな近所の移動で、またすぐ会えるに決まっていても、なぜかみんなと離れがたかった。
日本の卒業式はさみしくて悲しい。
「今こそ別れめ いざさらば」なのだ。
明日からは通い慣れた場所の部外者となり、毎日会っていた仲間とは会えなくなる。
“祝”とは名ばかりの辛い儀式なのだ。
あぁ、それで日本では入学式をやるのか。
新しい生活のワクワク感を持たせる儀式が、別枠で必要なのだ。
中学のときも高校のときも、友達と「ちょっと行ってみよっか」とか言って母校を訪ね、「なつかしー」と喜んだものだ。
日本的な懐古の感情を英語にするのが難しいことは、よく指摘されているが、このあたりのヒミツは“卒業”に対する気持ちの違いにあるかもしれない。