本音と建前

本音と建前と、その中間と。

私はずっと本音と建前の境界線を知らず、見分けも使い分けもできなかったのだが、この頃は違いがわかるようになってきた。

建前とは表向きの言動。
不要な衝突を避ける社会の知恵。
本音と建前は必ずしも一致しないし、一致しなくてよいことになっているらしい。

それがわかっていれば、他人の建前と上手につきあうことができる。
相手の立場や事情を酌むのに便利だし、自分と相手のgoalのズレもはっきりするので、感情的にならずに済む。

ただ建前には、どうしても嘘の成分が多いように思えるので、やっぱり好きにはなれず、自分の建前を使いこなすには至らない。

建前が使えないなら、せめて本音を制御することを覚えよう。
本音と建前の違いを知ったおかげで、本音を出さない方がよい場面が見えるようになった。

本音と建前のハーフを、礼儀というのかもしれない。

しぶしぶながら滞在している土地の住民に向かって、「好きで来たんじゃない」「すぐにでも出て行きたい」と本音をぶつけたところで、事態は何も変わらず空気を悪くするだけ。
とはいえ、「素晴らしいところですね」「ずっとここにいたい」など、歯の浮くようなことは言えない。
だから間をとって嘘にも無礼にもならないようにする。
セリフはまだ開発段階だけど、まぁ趣旨としては「良いところだとは思いますが、私の目的には合わないようです」ぐらい。

もっとも日本的な考え方といわれる“本音と建前”を、私はアメリカで教わった。

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