英語ペラペラ

さて、問題です。
どちらの方が英語ペラペラでしょう。

場面: 質問をされたようですが、あいにく聞き取ることができませんでした。
A. あごに手を当てて首をかしげる。
B. 別の話題に切り替えて次の話を始める。

ま、答えはBでしょうな。
だってAはしゃべってないもん。

もうちょっと具体的に見てみよう。

場面: 相手は「XとYとではどちらが好き?」と言いましたが、あいにく聞き取ることができませんでした。
A. 少し緊張した表情を見せ、あごに手を当てる。
小さく「うーん」と言いながら、首をかしげる。
B. 「ところで私、先週友達と旅行に行ったんだけど」と話題を切り替え、旅行の思い出を披露する。
多少、文法や語彙に難があるものの、内容を伝えるのにはまったく問題がない。
発音もきれいで英語らしいリズムもとれている。

やっぱりBでしょうな。
どこからどう見てもペラッペラだ。

英語教育の目標はBさんのような人を増やすことで、英語学習の目標はBさんのようになること。
ってことで満場一致、かな?

お急ぎのところ申し訳ないけど、もうちょっとだけ見てみよう。
その後、どうなったか。

Aの相手. もう一度、「XとYのどちらが好き?」と聞く。一回目よりややはっきりした発音で、特にXとYの部分を強く、ゆっくりと言う。
Bの相手. 一瞬とまどった表情を見せるが、Bの話を聞き、ところどころうなづく。

Aは言葉にこそしていないが、「質問がわからない」というメッセージを表情やジェスチャーで伝えることができた。
だから相手は質問を繰り返した。
このことでAは改めて質問を理解し答えるチャンスを得るし、相手はAの答えを聞くチャンスを得る。
ひと手間かかってはいるが、“質問→答え”というペアが成立する。

Bの相手は、なぜ自分の質問に答えが返ってこないのかわからない。
わからないままに次の話がどんどん進む。

たとえば質問の内容が、あなたにとって極めて重要だったとして。
または、質問をするたびに何度も同じ反応が繰り返されるとして。
あなたはBさんともっと会話したい、仲良くなりたい、と思いますか。

英語教育の目標はBさんのような人を増やすことで、英語学習の目標はBさんのようになること?

“英語”という媚薬から醒めても、まだ“ペラペラ”は魅力的に見えるだろうか?

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