新学期

第1週の授業がひと通り終わった。

1週目なんてものは、授業らしい授業はほとんどない。

それでも、授業前に無駄にそわそわしたり、膨大な課題の予定表を見てうんざりしたり、結構な数の新しい名前と顔に対応したりで、1週間が終わるとそれなりに達成感がある。
なーんにもしてないのにね。

自己紹介をする機会が続いたり、2年前に私がTAをしていた頃に新入生だったDがいまや新しいTAになっていて世代交代を感じたり、学部を卒業したてのピカピカの1年生に会ったり。
新学期は何かと過去を振り返る時期でもある。

帰りの車を運転しながら、いろんなことを思い出した。
まだまだ“よきおもいで”の域には達していない。
生々しすぎて、普通に身が縮んで涙が出そうになる。

この期に及んでまだ喉元を過ぎていない。
ほとんど変わっていない。
でもやっぱり確実に違う。

新入生に限らず誰もが不安なことを、いまは知っている。
教授が最初の授業の冒頭で第一声を放つときの緊張感を。教える側の立場で共感している自分に気づく。

最後の新学期なんだなぁ。

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