並行して履修しているコースが、お互いに関連しあうこと、について。
学期末が近づき、どのクラスも集大成の準備に入っている。
他のクラスでペーパーを課されている学生は、そのテーマを私のクラスにもはさんでくる。
たとえばNはリサーチのクラスで、“言語教室における訂正のされ方”について調べている。
中間テストの課題には“誤用分析”をトピックに選んでいたし、最近のディスカッションでも、直接的または間接的な訂正と効果について発言していた。
Sは“言語間の切り替えに関する意識”に興味がある。
なので第一言語と第二言語の比較をする時やRegister (使用域)の話題になると必ず、「それは意識的なものか?」という質問をする。
MはPragmatics (語用論)のクラスで、Politeness (丁寧さ・礼儀)についてペーパーを書く。
先週の授業で触れたコミュニケーション能力や、適切なことば選びとPolitenessの関係について、質問をしてきた。
他のコースで学んでいることと関連しているということは、私のクラスも何らかの役に立っているということかしら。
だといいんだけど。
私自身も特に修士にいた頃は、コース同士の横のつながりをよく感じていた。
あっちのコースで教わったことが、こっちのコースのヒントになる。
クラスメートたちに、「どうやって選んだらそうなる?」と聞かれていたので、どうやら皆がみんな経験するものでもないらしい。
そういえば最近はその感覚がない。
コースワークに対する姿勢が甘くなったせいだと思う。
真剣に取り組んでいれば、24時間365日そのことが頭から離れなくなる。
そうしていると自然とアンテナが立ってくるので、たとえば雑談の中にも“使えるネタ”が見つかる。
シャワーを浴びている間にもアイディアが湧いてくる。
あちこちから集まったネタが融合され、やがてひとつのまとまった考えになっていく。
研究者もアーティストも努力が必要だけど、1%のひらめきがなければ、努力は空振りの連続でしかない。
今学期になって起きたインスピレーションは、見事に全部、担当クラスの授業アイディアだもんなぁ。
自分の研究はすっかりおろそかになっている。
学生としてはいかがなものか。