カレールウの箱のデザインが変わり、謎の線がうっすらついた。
『外箱は残ったルウをコンパクトに保存できます!』とな。
ちなみにうちのアメリカンなキッチンには貯蔵スペースがたっぷりあるので、“コンパクト”にはあまり魅力を感じないが、試しに折りたたんでみた。
箱の中心で山折、ルウの厚みのラインで谷折して、両側面を三角に折って真中で内側にたたみ、空になった方の半分を残ったルウの入っている側にかぶせる。
かぶせた先には切りこみが入れてあって、“開け口”として押し開けた部分のタブを差し込むと、見事、箱が半分に収まる、というわけ。
私の脳は3Dが描けないタイプなので、図を読み取って折りたたむのに時間がかかった。
紙箱の素材が厚いので、結構しっかり折らないとタブが外れてパカッと開いてしまう。
メーカーによると、『賞味期限・作り方・原材料情報等を使い残したルウと共に保存できる』というのが売りらしい。
まぁそういうお客様の声があったんだろうね。
確かに外箱はジャパニーズな台所では邪魔にされ、うちの母も開けたらすぐ捨ててしまう。
ゴミ分別が体に染み込んでいるジャパニーズたちは、箱を開けるや否やつぶして紙ごみにする傾向もある。
特に最近のジャパニーズは賞味期限に過敏に反応するようになった。
でもさぁいくら小さいキッチンでも、カレールウ半分程度のスペースがそんなに貴重かしら。
買い置きってこともあるしね。
たったいま買ってきてルウを半分使ったとしても、紙箱の高さが半分になって助かる人がどれほどいるのだろう。
作り方にしても、さほど複雑な手順が解説されているわけじゃなし。
ルウの後半を使うような人が読まなきゃいけないような代物とは思えない。
そもそもこの“折りたたみ”の案内を読まない人も多いんじゃないかな。
うちの母のように紙箱を即座に捨ててしまう人は、残ったルウのパッケージにペンで賞味期限を書いていた。
それでいいんじゃない?
一度に10皿作ってルウを使い切ることだってあるんだしね。
いかにもジャパニーズな工夫で感心はするけど、要るのか、これ?