ともだちが「ここにいるよー」と手を振ってくれている。
どうしてこんなに、と思うことばかりで、もうダメだ、今度こそダメだとすっかり凹んでいると、自分の周りにはだーれもいないような気がしてくる。
無人島ならまだしも、人はたくさんいるのに。
あきらめたような気持ちで、いっそ感覚のない日々を淡々と過ごせたら、その方が幸せなんじゃないかとさえ思えてくる。
そんな中、しばらく会えないままでいたともだちとの再つながりが相次いだ。
Hが2年ぶりにこの街へ帰ってきた。
授業後の廊下で偶然にもBとばったり出会った。
K州の頃の友人Oから近況報告が届いた。
幼なじみのKはあいかわらずやさしい。
ああそうか。そうだったね。