アメリカの怖いところ。
不完全品を平気で出荷するところ。
たとえばWindowsとかさ。
もう登場して20年以上経つけど、まだ完成してないわけでしょう?
要するに不具合ありきでスタート切って、様子を見てフィードバックを受けて…。
「フタを開けてみないことには、どうなるかわかんないからねぇ」ってなもんだ。
超慎重な日本人が開発していたら、いまだに家庭用パソコンなんてものは存在しなかったかもしれないね。
大量生産大量消費の賜物なのだろうか。
とりあえずやってみて、まずかったら引っ込めりゃいいじゃん、と。
返品システムも整ってるんだしさ、と。
お客の側もそれを心得ているから、“完ッ璧”が当たり前の日本人には信じがたいほど許容範囲が広い。
これ、モノだけの話じゃないんだよな。
私みたいなのに院生レベルのクラスを任せられるのは、アメリカの“とりあえず”体質の為せる業なのだ。
とりあえず世に出してみよう。
しばらく経てば自然に評価が聞こえてくるだろう。
行けそうだったらそのまま行こう。
問題があったらそれから考えよう。
Windows1.0は、「Window”S”なんて言ってるけどさぁ、まだ俺ウィンドウ重ねることもできないんだぜ?」って、きっと本音を明かしていた。
値段がついて発売日が決まって流通が始まってもなお、「本当かよ?本当にいいのかよ?」って、日々居心地の悪い思いをしていたはず。
“2”の開発を誰よりも望んでいたに違いない。
怖い国だよ。