監視役

厳しいことをバチンと言ってくださる人について。

私はさまざまな幸運に恵まれているうえ、基本的にとても甘やかされているので、たいていのことは自由にやっている。
突飛な発言も偏った思想も、おもしろがってもらえることが多い。

それは大変ありがたいことなのだけど、「やさしい人ばかりに囲まれて、いい気になっていては危ないよ」とドMなもう一人の自分がささやく。

普通のオトナは仕事や家庭や子育てなどで、自分の思いのままに行かないことを自然にいくつか抱えられるようになっている。
ところが私はどういうわけか、責任の類をことごとく免除されている。
おかしい。怪しい。
嫌なことは避けて通れてしまう。
それでいいわけがない。
少し人工的にでも負荷を強いておかないと、後でとんでもないことになるような気がしてならない。

だから、と言ってはあまりに横柄だが、私の考えに不賛成の人、どんなに説得しても聞いてくれない人、話がいまいち噛みあわない人、などと出会っても、それだけを理由に避けることはしないようにしている。

で、案の定、時々バチンとやられる。
予定外の角度で容赦なく斬られる。
友達や家族が苦言を呈してくれるレベルでは届かない、深いところまでザックリと切り込みが入る感じ。
うぅぅっと痛む。凹む。腹が立つこともある。

でもしばらくすると、「なるほどなぁ」と納得することが多い。
結局いいとこ突いてんだよな。

とはいえあまり頻繁ではこちらも身が持たない。
特に他のことで弱っているようなときは、さすがに距離を置きたい。
また相手側が不快に感じることも当然ある。
毒を吐くのも楽ではないだろうし、ただ単に私のことが嫌いなのかもしれない。
うっとおしがられたり、薄気味悪がられても困るので深追いはしない。

いわば“うるさい上司”や“迷惑な客”のような存在。
これが最善策だとは思わないけど、ガイジン+学生の規格外な身分なので、なんらかの工夫は必要だと思うんだよね。

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