心配

「気をつけて」のこと。

たとえば親しい友人からの連絡が途絶えたら、「きっと連絡するヒマもないほど毎日楽しいんだろうな」と思う人と、嫌な予感がする人がいる。

英語でも”Take care”派はいるのでおそらく個人の問題だと思うが、これを文化の違いで説明しようと思えば、できないこともない。

折りたたみ傘を持ち歩く民族と、気持ちよく濡れて歩ける民族。
気象条件が人の考え方や行動に影響するのはほぼ疑いのないことだ。

農耕にさほど向いていない土地で作物を育てて暮らしていくには、知恵を絞り工夫してやっていくしかない。
先々を心配し準備をし、無事に乗り越えられたらホッとするが、それも束の間、また次が心配になる。

何層にもなった緻密な心配と、それを補って余りある準備があるからこそ、世界が認める質の高い仕事ができる。
“Have fun”や”Good luck”では二手先・三手先まで読む力がつかないと思う。

嫁入りに喪服を持たせたり、月給の一部を貯金や保険に当てたり。
備えあれば…イヤ備えても憂いはあるけど、いざという時いくらか痛みを和らげることはできる。
ダブルパンチに対抗できるほどの気力や体力があるなら備えなくてもいいんだろうけど。

ところが一方で、病は気から、口は災いの元、とも言うらしい。
だからLook at the bright side.で行こうと。
ふむ。

マイナス思考の原石な私は、スケジュールに“万が一”をやんわり入れておく。
試験や発表は失敗することばかり想像している。
運転中はどう考えても「気をつけて」いる。

風邪の治し方の時も思ったけど、自動的に、または反射的に心配しちゃうんだもの。
そのせいで風邪が悪化するなら改めるけど、そうは思えないんだよなぁ。

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