鈍感になろうとすること、について。
ハインリッヒの法則によれば、1つの重傷事故のかげには、29の軽傷と300のヒヤッとすることが起きているそうだ。
水面下の“ギリギリセーフ”で済んだことをどう捉えるかによってその後が大きく変わる。
工場などの現場をはじめ、経営のリスクマネジメントに応用されているようだが、子育てなど対人にも使えそうだ。
さらに、ひとりの人にも同じことが言えると思う。
見ないフリをしてその場をやりすごしても、見ないフリをしたことを自分は知っている。
上げ底のシークレットシューズは本人が思うほど上手く履きこなせない。
ごまかしたつもりでも、ごまかされているのは自分だけ。
ちゃんと感じられるようにならなければ、そしてそれを素直に表面化しておかなければ、備えることも越えることも味方につけることもできない。
表向きは無病息災・順風満帆でも、実はヒヤヒヤしっぱなしでは体に毒。
逆に日々安心を積んでおけば、危険を回避できる率を高めるだけでなく、“まさか”の時に立ちあがる力がどこかに少しずつ蓄えられていく気がする。