選択力

魅力的な人間というのは、要するに選択力のある人じゃないかと思う。

たとえば迷路みたいなものに挑戦して、最短距離でゴールすることが目標であれば、どの道をどう選ぶかがとても重要。
すべてはそこにかかっていると言ってもいい。

正しく選んで進んで行けば、壁にぶつかることもなく、面倒な軌道修正もせずに済む。
逆に選び方を間違えると、行き止まりに当たっては戻りを繰り返して膨大な時間がかかる。
焦り、苛立ち、途方に暮れ、ゴールできず挫折するかもしれない。

もちろん世の中は迷路ほど単純なことばかりではないので、あっさり成功しても物足りなさが残ってはやはり不満だし、遠回りしたからこそ得られるものもある。
方向転換をした先により大切なものが待っていることもある。
そもそもゴールすることだけが目的ではない。
だがいずれにしても“選ぶ”が鍵を握る。

何をどう選んできたかがその人をつくり、これから何を選ぶかに興味を抱かせるから、自然と周りに人が集まってくる。
選択力をつけるとは選ぶ理由や基準を洗練させていくことだが、それがじんわり外へ滲み出ると、フェロモンやオーラと呼ばれるのではないだろうか。

選べる人は、実は現在地を正確に測量していると思う。
それを基に大まかに方角を決める。
決まったら大胆に進む。
迷ってもじたばたしない。
なるべく計画に沿って行くが、変更があれば柔軟に対応する。

選択力のある人の言う「どうにかなるさ」は根拠と実績と覚悟に裏打ちされている。
だから実際どうにかなるのだ。

ところで私は、決断力や行動力というものには憧れない。
それらはともすると視野を狭めるし、孤独な意地っぱりにもなりかねない。
選択力に比べるとしなやかさに欠ける。

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