世界でいちばんウルサイ日本の客。
まったく、面倒くさいね。
ある女性がフェアトレード(公正取引)を日本で発展させる難しさを伝えていた。
世界の多くの国で「こんな些細な」「たったこれだけの」「言われなきゃ気づかない」と形容されるような僅かな“規格外”を、日本人の客は決して許さない。
“ムラ”や“まだら”を完璧主義者は理解しないのだ。
目利き気取りにも程がある。
そのくせブランドに弱く、盲目的に高額商品を買いあさったりもする。
訳がわからない。
モノに限らず何かを選ぶ基準を、日本人はどこか外の、それも遠くの方に置いているような気がする。
だから基準が一旦ひっくり返れば、“味わい”が大流行する可能性は高い。
フェアトレード的にはそれが狙いのようだが、仮にそうなったとしても、あいかわらず選択眼は育たないことになる。
自分の心としっかり相談して、惑わされずに選べるようにならなければ、視野もチャンスも狭まるばかりなのに。