あの生活に連れ戻されるまで、あとひと月を切った。
ずいぶん先だったはずの予定が次々に、淡々と片づいていく。
何ひとつ待ってはくれない。
私が私でさえなかったら、「きっと大丈夫」と本気で思えるのもわかる。
期待と愛情を持って送り出すことだろう。
上空から捉えた私は、確かにある流れに乗っているらしく、どうやら逆らうのは得策ではなさそうな気配。
であれば、どうにもこうにも致し方ないじゃん。
私が尊敬するあるアスリートは、誰よりも早く自身の微かな故障を察知し、その精密な自己管理能力には医者も驚いたという。
航空写真で見過ごされていた活断層が震災を起こすこともある。
正解があるとしても、今が過去になるまでわからない。
そして不正解ほど再利用の価値が高い。
さて、どうしたものか。