この授業で習ったことは、”Diversity”と”Change”かな。
中間・期末試験はそれぞれ、そこまでに授業のために読んだ約20本の論文が出題範囲。
おもしろいのはその解答方法。
まず試験に先立ち、学生が自分で担当の論文を選ぶ。
選んだ論文の内容を1~4ページまでのGraphic Organizerという、図・絵・表などにまとめて提出&試験当日持参する。
中間では異なる論文の担当者が4人一組になった(グループは当日発表される)。
試験の第1部は沈黙のまま、自分の作品以外の3点を元に、3つの論文の内容について書き出す。
続いて第2部ではそれぞれが自分の作品のプレゼンをし、質疑応答。
それを元にさらに思い出したことを書き出す。
第3部ではグループでGraphic Organizerの評価基準をディスカッション。
第4部は自分の作品の制作過程を振り返り記述。
今日の期末もOrganizerを持参するところまでは同じ。
試験の運営は、第1部で同じまたは似た内容の論文担当が4人一組になり「なぜそうしたか」を質疑応答。
第2部ではそれぞれのグループからひとりずつが集まり(ちなみにこれは”Jigsaw”というグループ分けテクニック)、異なる論文の担当者8人が一組になり「なぜそれを選んだか」などを質疑応答。
同じ論文を読んでも捉え方はいろいろ。
たとえば私の選んだ論文は、私には“人間”の話にしか見えなかったので、Organizerも人間を大きく表現した。
同じ論文を選んだRは“構造”に注目し、神殿のような建物で表現した。
また、アートの専門家Sは「パソコン音痴だから」と、積み木を作ってきた。
脳が2Dの私には絶対に真似できない作品だ。
PやHが選んだ論文は、私にはイメージが沸かず、真っ先に選択肢から外したものだった。
自然な流れで、中間の時に用意した作品と今回の作品でどう変わったか、どこが変わらないかについても話し合った。
みんな違う。
変化する。
私たちも、私たちが会う人たちも。
ディスカッションを巡回していたK教授は、いつものようににっこりして、大きくうなづいた。
いいクラスだった。