あいかわらず読むのがキライ。
大嫌い。
クラスメートのNが言っていた。
「冬休み中にあれもこれも読もうと思ってたけど、結局読めずじまい」。
休み前ってなんであんなに意欲的なんだろう。
ファイナルの勢いが残っているせいかな。
私も山ほど抱えて帰国したけど、積んでおいただけでまた持ち帰ってきた。
そして学期中は授業の読み物がたっっっぷりある。
今学期は教科書6冊に論文が週平均8本ほど。
他学部に比べると少ないかもしれないが、私にとっては十分うんざりできる量だ。
「最低2,3度は読みなさい」という、熟読タイプのクラスばかり。
読んで、考えて、読む。
表面的な読み方ではディスカッションについていけない。
ペーパーなどに取りかかり始めたらさらに読む量が増えるわけだが、今は考えないでおこう。
この苦しい読みと比べると、自分の研究対象に直結する読みはうんと楽だ。
机の上には図書館から借りてきた本が並び、足元にはプリントした論文の山ができている。
読み始めればおもしろいのだけど、授業用の読みが優先。
今が休みだったら読めるのに…と思うけど、休みなら休みで読めないことも知っている。
新学期で自己紹介なんかすると、「趣味は読書」と言うクラスメートが多い。
「結局読めずじまい」のNにしても、「休み中はつい小説とか読んじゃって」なのだから、次元が違うなぁと思う。
私は内容の重い軽いに関わらず、とにかく読まない。
読む経験として唯一心当たりがあるのは、ウラシマ返上の情報収集のために、帰国時に美容院で読み漁る雑誌。
それでも本当は誰かが要約して話してくれれば読まずに済むのに、と思う。
読書好きの人に、“著者を独り占めできる贅沢”を説かれたことがあるが、いまいち共感できなかった。
“対談”だったら光栄に思えそうなんだけど。
現在の身分では読むのが仕事と思ってあきらめているが、アレルギーか恐怖症になりそう。
向いてないことに自ら突入していくのは悪い癖だ。
かわいそうに。