「あなたのsuccessful learning experience について書きなさい」という課題があった。
しばらく考えてみたが、私にはなさそうなのでペンを置いた。
こういう時に白紙でも平気なのは、小1の授業参観でひとりだけ挙手しなかった頃と変わっていない。
隣に座っていたCが、「完成度を評価してるから書けないんだよ。最初できなかったことで今できてることならなんでもいい。たとえば車の運転は?」と先生らしい助け舟を出してくれる。
L教授が近寄ってきて、「英語がしゃべれるようになったことは?」「料理のレシピはどう?」と耳打ちする。
ギター・ロッククライミング・部活・スノボ…。
みんなはすごいなぁ。
成功体験って誰にでもあるの?
PhDとかの高学歴の人たちだから?
先生たちだから?
アメリカ的?
筋書きは知っているので、かわいくない言い方をすれば、憧れ・苦労・練習などを織り交ぜて、中国雑技団時代の苦労話でも、3歳から始めたバイオリンの話でも、作ることはできる。
でもウソ言ってもしょうがないし。
脱皮したことも、壁を乗り越えたことも思い当たらない。
“成功”というと、どうも“終わり”な響きがある。
何かを終わらせたことがないからかなぁ。
それとも「できた!」という手ごたえを感じにくいとか、忘れっぽいとかいう問題かなぁ。
自信も夢も成功も、なくても大丈夫という図々しさかなぁ。
とにかくないんだもん。