留学センター

イメージ的には、物置でマスクしてホコリを払っている感じ。

古いパソコンの中のファイルを発掘。
存在自体すっかり忘れていたものの数々。
このブログの前身とも言える書き物もごっそり出てきた。

たとえばこれは留学を考え始めた頃の話。

***
『留学センター』
突然できた連休の間にソウルにでも行こうかと航空券をネットで探していたところ、”S留学センター”という会社を発見。
韓流ブームのおかげでチケットが取れないのも何かの縁かもしれないと思い直し、無料カウンセリングを申し込むことにした。

昼休みに電話を架け、アメリカの大学院を探している旨を伝える。
行き先・専攻・TOEIC&TOEFLスコアなどを答え、夕方のアポを取る。

要するに派遣会社の留学部門。
定員2名の小部屋に通され、”カウンセリングシート”を適当に埋めて、窓から駅前に建築中のビルを見下ろして待っていた。

担当は20代半ばの小柄な女性。
“カウンセリング”が始まるやいなや、「すご~い、英語ぺらぺらなんですね!」というテンションに、わずかな不安がよぎる。
大学院に行こうと思ったら最低ラインだと思いますけど…とは言わずにおいた。

「あ、TESOLなんですかー。いま人気ですよね~!」
…そうなの?
「以前はK州にいらしたんですかー。結構行きたい!って方多いですよ~」
初耳。
「この前も『K州限定で!』とか言われましたよ~」
…本当に?
「冬出発したいなら今月でギリギリです。8月になっちゃうと夏休みだから」
今日から7月。
もうすでに夏休みじゃないんですか?
「あ、そういうとこもありますね。だから今月でも100%大丈夫とは言えません」

まあいいや。
私が聞きたいのは”出願校の絞り方”なので。

みなさんはどうやって絞り込んでいくんですか?
「そうですねー、まずどんな英語を身につけたいか。スタンダードにこだわる、とかだとオーストラリアやニュージーランドが消えて、予算的なことでイギリスが消えて、じゃあアメリカかカナダか、とかですね~」
…よくわからないけど、まあ国は決まっているのでいいです。

「アメリカなら東か西か真ん中かで3分の1になりますね。」
うわ、いきなり難しくなった。
「あとは気候で、寒いのがいいか、暑いのがいいか」
んー。
「ま、最終的にはインスピレーションです」

やりにくい客に当たって気の毒だとは思いながらも、埒の開かないやりとりが数十分。
「じゃあ、たとえば東の方でちょっと出してきましょうか」と言って担当さんは作戦ルームに走っていった。
なんだか悪いことをしている気分。

テーブルの上にあったカタログをぱらぱらめくっていると、”コミュニティカレッジ”や”専門学校”が目的別に並べてある。
窓の外はさっきより雲が厚くなっている。
降り出さないうちに帰っておけばよかったかなぁ。

てっきり大学名をいくつかリストアップして来るのだと思っていたが、担当は戻ってくるなり、「具体的な学校紹介は入会金お支払後となります」と言い出した。
なるほど。

というわけで、まだちっとも絞れずにいる。

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