姑口調

おせち作り中に、母が古い料理本を出してきた。

実際に使ったレシピは私がネット検索したのだが、それとは別に、私はこの本に釘付けになった。
カラークッキング”全10巻の第10巻、“パーティーと来客料理”。

“スパゲティーパーティー”、“若向きの洋風ずし”、“マージャン客に”等々、ツッコミどころ満載だが、特に興味深いのが巻末の“知識”編。
各段落の書き出しが、「ごくありきたりのことですが」「いうまでもありませんが」と強気な姿勢。
結びも「…しないと必らず失敗します」「…に決まっています」と断定的。

さらに心得として、
「もてなしには、その主婦の教養や人がらがハッキリと表れます」
「ご主人が夜中に同伴するお客でも、こんなに遅くなって、などとプンとふくれてはいけません」。
極めつけは「よいホステスは家のほまれ(太字)」。

この全集を嫁入り道具に持ってきたン十年前の新妻に読んで聞かせたところ、「説教がましい」「何を根拠に」などと反論をなさる。

まぁはしたない。
お里が知れますことよ?

「姑口調」への2件のフィードバック

  1. >sayuri
    ヨメの地位ってずいぶん変わったんだね。良くも悪くも。

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