入国審査

入れてくれないなら、とんぼ返りしようかと思った。

11時間半のフライトを経て、デトロイト空港の入国審査。
複数便がほぼ同時に到着したらしく、ものすごい混雑。
長蛇の列がとぐろを巻いて、もう、人だらけになっている。

しばらくすると、ブースがひとつずつ新しく開いてくる。
これ、毎度思うのだけど、何時にどの飛行機が着くかわかってんだから、予め開けておくとか思いつかないのだろうか。
ウェルカム・トゥ・アメリカ。

流れに従って新しい列に並んだものの、ブースははるかに遠い。

1時間ほど並んでようやく審査官が見えてきた。
どうも手際が悪そうだ。
自分の列の進みだけが遅く感じられるのはみな同じかとも思ったが、そうでもなかった。
のんびりの上に再審査に回される率がやたら高い。
ハズレに並んじゃったなぁと思ったが、いまさら並び直すこともできない。
ま、接続便まで1時間ぐらいあるからいっか。

やっと順番が来た。
学校のことなどいつもどおり2,3質問に答え、指紋や写真をとる。

I-20(在学証明)の書類で審査官の動きが止まった。
「ここにサインがない」と言う。
ないのは知ってるよ。だから?

この書類は初回入国の際に審査官に押印してもらう。
私自身は再入国だが、今回はPhDの学生として初入国なので、印を押してもらう必要があり提出したのだ。
サインが必要なのは再入国の場合で、どうしてもというなら有効期限の残っている修士の在学証明にサインがあるので、それで再入国という方法でも構わない。
…と言って書類を指して主張するも、「通せない」の一点張り。

まもなく係員が呼ばれ、“追加審査”の部屋へ連行された。
待合室には15人ほどがいた。
ザ・アメリカ人の職員たちは、いつものように談笑しながらマイペースに仕事をしている。
順番に名前を呼ばれて審査を受ける人たちも、英語ができる人は少なく、時間がかかる。

接続便のゲートが開く時刻になったので、ダメモトで「次の便までもう時間が…」と言いに行くと、「ここにいる誰もが同じ状況。す・わ・って・な・さ・い」と感じ悪く遮られただけ。

さっきの審査官が同僚に質問しに来たので、キッとにらみつけたい気分になった。

45分待って名前を呼ばれた。
何の質問も説明もなく無愛想に書類を差し出し、「行ってよし」とだけ言われた。

普段だったら納得いくまで説明を求めるところだが、なにしろ時間がない。
こちらも無愛想に書類を取って駆け出す。
出発予定時刻まであと5分。

預けた荷物が回っていたはずのターンテーブルは、もう次の到着分を載せて回っている。
係員にどこに置いたか聞く。
「その便が着いたのはずいぶん前だよ?」とかいう雑談はどうでもいいよ。

柱の陰に置いてあるスーツケースを見つけ、カートを取ってきて計40kgを載せる。
続いて税関検査。
ここも短いが列ができている。
列をさばいている係員に、「出発まで時間がない。どうすればいい?」と聞くと、「いちばん短い列に並べ」と言うのであきれた。
今夜はデトロイト泊かと覚悟した。

税関を通過し再度スーツケースを預ける。
出発予定時刻は過ぎてしまったが、係員が「走れば間に合うかも」と言うので賭けてみることに。
「いいから早くゲートへ向かいなさい」と言ってくれたアジア系のおばちゃん係員に、カートごと託し手荷物検査へ急ぐ。

X線検査を通り、手早くサンダルを履き、荷物を取り、ダッシュ。
エスカレータも動く歩道もとにかく走る。
こんな時に限って搭乗ゲートが遠い。

息を切らしゲートに着くと、機体の姿はあるもののゲートが閉められている。
カウンターには誰もいない。
出発が10分遅れたようだが、それにしても5分ほど過ぎている。

ゲートの外側から係員が現れたので、「この便に乗せてほしい」旨を伝える。
「もうドアを閉めた」と言うがなんとか食い下がると、機長に電話を入れてくれた。
「今ゲートに着いたお客さんがいるんだけどどうする?」という会話の間も祈るような思いで係員を見つめる。

OKが出て係員が手動でゲートとドアを開けてくれた。
乗務員も周りの乗客も温かく迎えてくれたのが、とてもとてもうれしかった。
捨てる神あれば拾う神ありだ。

ほぼ定刻でAlbany空港に到着。
心配が的中しスーツケースは出てこなかったが、次の便に乗ってくることを確認してもらい、翌日取りに来ることになったので、まぁよしとする。

…疲れたよぅ。

「入国審査」への4件のフィードバック

  1. お久しぶりです!!!大変でしたね。。。ああいう時、絶対助けてくれないですよね、the アメリカ人。なんというか、、何を言っても例外を許さないというか・・その割りに有名人とか金持ちが現れると、やけに待遇が良くなるっっ!!無駄口をききながら事務処理する姿に、何度ブチ切れそうになったことか! かなりの勢いでコメントを書いちゃいましたが、Albanyに無事つけてよかったですね。PhDがんばってください!!!

  2. >chisaki
    共感してもらえてうれしいです。
    てか、「何度ブチ切れそうに…」って切れてたじゃん(笑)。
    Albanyにはchisakiちゃんのことを思い出すポイントがいっぱいだよ。
    残ってる人がいるうちに遊びにおいでね☆

  3. 笑 そうか。。

    ありがとう~!絶対戻ってきますとも!きっと来年大雪の時期に!!

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