帰国前夜

いよいよ明日、日本帰国。

私にとっては“待望の”だが、母は複雑な表情をしている。

ドキドキの初渡米から約4週間。
メインイベントの卒業式がかすんでしまうほど盛りだくさんの旅になった。

旅行といっても、私のアパートで緑や日差しや動物たちに囲まれて、静かでゆったりした生活を楽しむこともできた。
刺激と骨休めのバランスがよかったのか、単にアメリカの水が合っているのかは知らないが、予想だにしなかった体調のよさで、持参した薬類は大量に余った様子。

帰国前夜、パッキングする私を横目に、感傷にひたっていた。
時を巻き戻してこの滞在を反芻しているのだろう。
「変われるかな」と決意めいたことを言った。
「朝まで起きていたい」と言う気持ちもわかるが、明日に備えて寝てもらった。

私も母に見せたいもの、食べさせたいものはほとんど達成できてよかった。
母のおかげで新しいところに行くチャンスも持てた。

明日のフライトは15時間ほど。
この旅のハイライトを聞き出そうと思う。

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