“Wally’s Stories“という、コドモ好きにはたまらない本がある。
ある幼稚園で子どもたちの発話を記録した作品。
読みながらじたばたするほどかわいい。
エピソードを5つ6つ読む頃には子どもたちの名前を覚えてしまい、「あーこの子ならこう言いそうだよなぁ」というぐらい身近になってくる。
子どもたちの想像力に惹きこまれ、子どもたちなりの論理があるのに驚かされる。
その中のひとつ。
ローズという子の誕生日のできごと。
背が高い子、体の大きい子=年上。
だから誕生日には背が伸びる。
「今日のローズは大きいねぇ」と、本人も含めクラス全員が納得している、というお話。
先生: 昨日よりも背が高くなったと思うの?
Rose: だって6歳だもん。
Wally: 昨日までは5歳だから今日背が高くなったんだよ。
Lisa: 誕生日に大きくなるんだよ。4歳から5歳になった時そうだった。
先生: じゃあ次は6歳の誕生日まで大きくならないの?
Eddie: 他にいつ大きくなる時があるの?
先生: ローズ、背を測ってみようか。今ここね。じゃ5歳だった昨日はどの辺だったと思う?
[ローズが10cmほど下のところを指す。他の子も下の方を指す。]
先生: うーん、じゃあこれはどう?キムの背を測るよ。キムは今5歳。明日がキムの誕生日で6歳になるとしようね。明日の朝、目が覚めたらキムの背は?
[みんな今の背より上を指す。20cmぐらい上を指している子も。]
先生: じゃあ洋服も着られなくなっちゃうね。
Eddie: そうだよ。誕生日に全部小さくなったもん。
Lisa: 運動したりして強くなるのは普通の日もなるけど、大きくなるのは誕生日だけ。
先生: フレッドは6歳ね。お誕生日は休み中だったけど、その日に大きくなったように感じた?
Fred: 大きくなったよ。その日ベッドが小さくなったから、新しいのを買ってもらったんだ。