窓の外を見て最初に思ったこと。
「雪面、近!」。
Blowing snow
Snowstorm
Blizzard…
いろんな用語があるもんだね。
何でもいいけどよく積もった。
この冬は雪が少ないとずっと言われていたが、昨日はムキになっているかのように降った。
これが吹きだまりというやつか。
掃き出し窓がない理由がやっとわかる。
建物の向きが不規則なのにもワケがありそうだ。
今日は晴れ。
光が反射してものすごく眩しい。
アパートの出入り口は昨夜の吹雪で雪が内側に積もり、ドアが閉まらなくなっている。
入口が二重扉になっている理由がやっとわかる。
今日の午前中まで授業は休講だったが、午後から再開された。
気温-12℃の割に風がないせいかあまり寒くない。
雪はとてもキメが細かくなめらかに積もっている。
写真を撮りながら教室へ向かう。
除雪車のおかげで歩道は確保されている。
そのかわり脇に積み上げられた雪は私の背よりも高い。
授業が終わる頃から風が出てきた。
白いものがシャーっと流れていくのが見える。
一旦アパートに戻り身体を温め、意を決して出陣。
日没までに我が愛車を救出しなくては。
駐車場は丸ごとすっぽり雪をかぶっていて、自分の車がどれだかわからない。
前回たまたまアパートの表側の駐車場が満車だったので、裏に停めたのがよかった。
表より雪が少ない。
アンテナが立っているのも目印になった。
生まれて初めての雪かき。
どこから手をつけたらいいものか。
とりあえずトランクにあるシャベルを発掘したいので、後ろに回りスキー用手袋で雪を払う。
雪はハラハラと思ったより素直に落ちる。
カギ穴を掘り当てキーを挿してみるも、上に載った雪の重みでトランクの蓋が開かない。
なるほど。
後方からキャッキャキャッキャ聞こえてきた。
振り向くと、学生がふたり雪まみれになって笑い転げている。
うず高く積まれた雪山で、プラスチックのトレイを使ってそり遊びをしているのだ。
「おいでよ!楽しいよ!」と誘われた。
せっかくなのでひと滑りだけおつきあい。
…遊んでいる場合ではない。
トランクが開いたのでシャベルを取り出し、周りの人の見よう見まねで雪をかく。
足を踏み入れると膝あたりまでズボッと埋まる。
助手席側に何とか道ができた。
すると見知らぬ男子学生に声をかけられた。
シャベルを貸してくれたら、運転席側の雪をかいてあげると言う。
すばらしい。ありがたい。
雪かきなんて初めてやった、と言ったら、「去年はラッキーだっただけだよ。どっから来たの?NYC?」と聞かれた。
なんでやねん。
さすが手馴れたもので、私は助手席側だけで45分ぐらいかかったのに、わずか10分ほどでぐるりと一周片づいた。
タイヤ周りの雪も取り除き、車を前後に動かしながらさらにきれいにしてくれた。
続いて彼の車の発掘作業に移る。
手伝うよ、と言ってはみたものの、明らかに力になれることはなく、お言葉に甘えてお先に失礼させてもらった。
エライ所へ来ちゃったなぁ。