洗濯物を取りに行ったら、夕食を作りかけの同居人Eがうれしそうに話しかけてきた。
「PhDの友達に聞いてきたんだけど、GREのスコアが大してよくなくても、合格している人はいっぱいいるらしいよ」。
こういうエピソードを日替わりで持ってきてくれる。
「やっぱりさー大事なのは担当教授を見つけるってことで、emiの話をしたら“それはもう絶対大丈夫だ”って」。
E周辺の人は会ったこともないのに、何故かもれなく私のことを推してくれている。
「それから住むとこだけど。ちょっと待って」
いそいそと部屋から地図を持ってきた。
「このエリアに住んでる友達がいるんだけど、間取りはこうで家賃はこれくらいだって」。
着々と部屋探しを進めている様子。
「ここからキャンパスまでは車で10分ぐらいだけど、どう?遠いと思う?」
ダウンタウンに通うEの方がよっぽど遠い。
私は構わないよ、と言うと、「よかったーそれを聞いて安心」と、本当にうれしそうだ。
いや、まだわかんないからね。
がっかりさせるのがかわいそうになってきた。