アメリカに住んでいるというだけで、「すごーい」と言われてしまうことがある。
まぁ聞けや。
日本もアメリカも、政治的にそうこんがらがった状態じゃないので、入国はいたって簡単。
住むとなると紙を何枚か作らなくちゃいけないが、億劫がらずに片づければいいだけのこと。
特に私などは身分が学生なので、楽なものだ。
学生にもピンからキリまであって、ピンの中にもいろいろある。
大学と言ってもランクがあるらしいし、院生と言っても修士と博士ではえらく違う。
学部や学科によって難易度もかなり違う。
私のいる学科は、ひいき目に見てもそう難しくはない。
だから専門外の人に内容を説明しても、だいたい容易に想像してもらえる。
少なくとも学校というところに行ったことのある人なら、「さっぱりわからない!」ってことにはならない。
まして教えたことがあれば、経験を基に意見が出せる。
そのうえ教授陣やクラスメートは教育のプロで、外国語や外国人への理解も相当に高い。
留学生であっても特別扱いされずに済む。
他学科の授業を受けると、必ずしもそうでないことがわかる。
そんなわけで「すごーい」なことは一切ない。
だから私でもなんとかなっている。
ところが私の周りには、本当にすごいことをやっている人がいっぱいいて、私自身はしょっちゅう「すごーい」と言ったり思ったりしている。