hitchBOT

ヒッチハイク・ロボット(参照)の一件から、いろいろ空想してみる。

去年の夏、カナダ横断に成功し(参照)、冬にはドイツやオランダを訪問して無事カナダへ帰り、この夏はいよいよアメリカ横断に挑戦することになったhitchBOT。
東海岸、マサチューセッツ州セイラムを出発し(参照)、西海岸のサンフランシスコを目指して、ボストン、ニューヨークなどを経てフィラデルフィアに入ったところで何者かに破壊されてしまった(参照1 参照2 日本語版)。

外国からは「これだからアメリカは」的な反応あり。
国内では「これだからフィリーは」的な反応あり。
その他もろもろもあり(参照)。

私はステレオタイプが苦手なので、一歩引いた感じでこれらの反応を見ている。
hitchBOT の旅だけを根拠に、ある土地の治安や、国または地域の民度のようなものを測ることはできない。
ただ、これは”social experiment(社会実験)”であるそうなので、この実験で得られたデータから、どんな学説や理論が生まれるのか、そこには興味がある。
実験としてはとてもおもしろいしね。

たとえばアメリカ製のロボットだったらどうだったかなと思う。
アメリカ人はアメリカ生まれのものならもっと大事にしたかも。
また、すでに他の国を旅してきた有名なロボットではなく、アメリカが最初の国だったらどうだったかな。
世界に先駆けて、アメリカで唯一だったら、アメリカ人はもっと応援する気になったかもしれない。

日本だったらどうだったかな。
日本の場合は国産のロボットより欧米産の方が大事にされそう。
失礼のないように、hitchBOT様のお気に召すように、細心の注意を払って、先回りしてあれこれ工夫するだろう。
特製のキモノを作って着せてみたり、とんでもないごちそうを用意してオモテナシするかな。
で、「無駄遣いだ!」とか「栄養過多だ!」とか怒る人や、hitchBOT の睡眠不足や疲れを案じる人が現れるのかな。

hitchBOT が訪れた地には記念碑や銅像がたち、「hitchBOT まんじゅう」が売れるかな。
「hitchBOT ガールズ」が踊るかな。
英語で話しかけて、「通じた!」と喜ぶかな。
あ、英語しか話さないロボットを日本人家庭でホームステイさせたらおもしろいデータが採れそうだな。

ヒッチしてあげた人は目的地に着いても、次の人に確実にヒッチされるまで心配でその場を離れられなそう。
別れを惜しんで泣いてそう。
万障繰り合わせて、最終目的地まで送り届けちゃったりとか、各地に中継するための車を配備しちゃったりとかして、ヒッチハイクというより、送迎になっちゃって、「いやいや、それだったら最初から輸送でいいじゃん」ってなことになるかな。

そしてhitchBOT に万が一のことがあったら、その直前のヒッチに関わった人を中心に、ものすごい糾弾されそう。
欧米人の想定しない、意外とエグイ目に遭う可能性もあるしね。

…ということをあらかじめ懸念して、世論が「やめとこうよ」に傾いてきて、「No hitchBOT」「実施反対」というデモが起きる中、国会で強行採決されて、大臣が空港でhitchBOT を出迎えて握手しながら、笑顔で「ウェルカム・トゥー・ジャパン」と言って、「発音が悪い」とか叩かれるのかな。

あら。
思わぬ展開に。
最近は帰国後のことを考えて明るくない気持ちになることが多いから、つい、ね。

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