続・Red Flag Warning

「Red Flag Warning」の件、いちおう解決。

「山火事警報」のことを「Red Flag Warning」と呼ぶことについて、
・「Warning」と「Red Flag」は重複表現っぽい。
・注意報の段階では「Fire Weather Watch」なのに「Fire Weather Warning」とならないのはなぜ?
・「Red Flag Warning」には「Fire」の要素がない。 ということは何の警報にでも使えそうなのに、「山火事」の場合にだけ使われているのはなぜ?
…というような疑問が残っていた(参照)。

友人の気象学者が、お天気の専門家に聞いてくれたが、疑問は解けなかった。
というか、「言われてみれば確かに」という感じだったらしい。

こういう用語の由来がたどれるとしたら、それは“言葉が気になる族”の人が語り継いでいる場合だ。
日本語の用語は英語に比べるとたどれる可能性が高いが、これは日本語の分布が長年狭い範囲で収まっているのと、日本人は比較的言葉に対する意識が高く、言語学的な分析を好み、歴史など時代をさかのぼって探求したがる人が多いせいだろうと思う。

「Red Flag Warning」については英語だし、構成している単語がどれもありふれていて特徴がないし、専門家など関係者の興味が言葉に向きにくい分野であることから、由来を見つけるのは無理だな、と思った。
ことば検索師のカン。

ところがある日、ふと思いついた。
そういえば「Red Flags Rule」(参照)や「Red Flag Program Clarification Act」(参照)という、個人情報保護に関する法律があったことを思い出した。

そこから、「Red Flag =コミュニティ内でお互いに『危ないよ』を発信しあう」という発想に移り、天候と絡めて「Red flag program」を検索してみたら、山火事の危険があるとき、実際にRed Flag (赤い旗)を立てて街中で注意喚起をするという、オレゴン州の情報(参照)に行き着いた。

なるほど。
「Red Flag(を立てなきゃいけないよ、という)Warning」なら重複じゃないわけね。

ではなぜ山火事に限り、旗を立てるのか。
その理由は、おそらくこれが人災だからだろう。
山火事の原因の90%は焚き火やタバコなど、人の仕業だそうだ(参照)。

他の自然災害のように、来ることが予見できたとしても止める手立てがないものと違い、山火事は「呼びかけ次第で防げる」ということがポイントなのだ。

というわけで、私の結論。
・「Warning」と「Red Flag」は重複表現ではない。
・「Fire Weather Watch」の段階では、他の警報・注意報と同じく人にできることは特にないので、他の警報・注意報と同じような名称になっている。
・ 警戒度が増し「Warning」になったら、「みんなで気をつけるよう呼びかけ合いましょう」という意味で、他の警報・注意報とは趣の異なる名称がつけられている。
…ってな感じじゃないかな。

おしまい。

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