Relaxed

“Relaxed” について。

「リラックス」は日本語にもすっかり定着して、くつろぐこと、のんびりすること、緊張していないこと、などの意味でよく使われている。

ただ、その元である英語の”relax” に比べると日本語の「リラックス」は、「仕事などの緊張から解放される」「ピンと張っていた気を緩める」の意味に偏って使われていることが多く、そのため、「一時的な休憩・休息」を連想させやすい。

その感覚をもって英語の”relax” に当たると、たとえば”relaxation of regulations (規制緩和)”のように、それまでガチガチに厳しかったものの「許容範囲を広げる」という意味や、”relaxed attitude to life (肩の力を抜いた生き方)”のように「長期に渡る落ち着き」などの意味に出会ったとき、戸惑ったり面食らったり、新鮮な驚きを持つことになる。

“relaxed” だからと言って、休んでいるわけではない。
まして、遊び呆けているわけでもない。
やることは、ちゃんとやってる。
そこを誤解するとまずい。

「ゆとり教育」の「ゆとり」は、英語で言う”relaxed” の意味だったのではないかと思うが、余裕をなくし、骨身を削って苦しむことに美徳を見出すタイプの人にとって、「ゆとり」という言葉は、努力せず手を抜くこと、怠けることやサボることを連想させてしまったのではないかと思う。
同じ見方が逆に作用すると、「”relaxed” でない」ということだけを根拠に成果を上げているように見せかけることができるわけで、いつまでも会社に居残って残業代を不当に稼ぐ働き方はそういう文化を背景に生まれたのだろう。
「一生懸命がんばった」という自己申告を評価の対象に含む“努力賞”(参照)の弊害とも言える。

“relaxed” は落ち着いた、心が穏やかな状態。
脳が”relaxed” だと、情報を吸収したり、新しいアイディアを生んだり、学習や仕事面で良いことが起きやすい。
多くの人にとって”relaxed” な人は付き合いやすい相手なので、”relaxed” でいると人間関係が円滑になる可能性が高まる。
つまり、”relaxed” は良いこと尽くめなのである。

サボる人やいいかげんな人、遊び人は、まぁそりゃ確かに”tense” ではないだろうけど、皮肉でもない限り”relaxed”と形容されることはないだろう。

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