英語とビジネス

英語でカネ儲けしようとする人たちについて。

英語タレント、教材やプログラムの開発、英会話学校の開校、経営相談などなど。
私が英語教育をやっていると聞きつけて、「一緒にひと稼ぎしませんか?」と提案してくれる人がときどきいる。

誰がどんな方法でお金儲けをしようと、私の知ったことじゃない。
自由にやってくださって結構。
売れるものを売る。何も悪くない。

ただ、私は、英語に限らず教育というものを、手間ばっかりかかって実入りは極めて少なく、商材としての価値はないに等しいものだと思っている。
そして、もし学習者に金銭的な負担をかけないと成り立たないなら、それはもはや教育ではないとも思っている。

もっとも、ある値段で売りたいという人と、その値段で買いたいという人がいるのなら、どんな商材であれ、売買は成立する。
マーケティングや売り上げの話ばかりしている“教育機関”でも、通いたい人がいるなら止めることはできない。
ただし、そこにいるのは商売人と消費者であって、教育者や学習者ではない、というのが私の立場だ。

消費者は商品の価値に見合うと思う金額を支払えばいい。
そこは自己責任でやってもらうしかない。
消費者を導くことは私の専門ではない。

学習者には「カネで買える学習効果なんてありえない」ということを、ぜひ知ってもらいたい。
学習効果は学習者が努力して自らつかみとるもの。
金銭ではなく、時間と労力を負担する覚悟をしてもらいたい。

学習者と対峙するプロは、質量ともに学習者が必死でやっても余るほどの材料をたっぷりと用意し、学習が効果的に進むよう仕向け、学習者のやる気を持続させる。
プロである以上、その働きかけの対価として、妥当な『賃金』をもらうべきだと思う。
しかし、教室とおぼしき場にいながら、担当する生徒の頭数に単価を掛けたり、売り上げ目標を設定して営業活動することに対しては、違和感を覚えるのが自然な反応であると思う。

「教育といえども経営だ、商売だ」とお叱りを受けようと、「このご時勢に青臭いことを言っている」と笑われようと、私の考えは変わらない。
商売人に立ち向かおうと、若気至りまくりだった頃もあったけど、そういうことはもうやめた。

売る人も、買う人も、ご自由にどうぞ。
その代わり、私も自由にやらせてもらう。
英語でカネ儲けをしようとする人には協力しない。

だいたい、こんな堅苦しくて古めかしい考えを持った者が、各種の“斬新な”提案をしてくれるような方々と一緒に仕事できるはずがない。
私は彼らのビジネスパートナーとしてまったく不適任なのだ。

というわけで、お断りするのは先方のためでもある。

「英語とビジネス」への2件のフィードバック

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