Happy Mother’s Day

今度の日曜は母の日。
そういえば日本とアメリカでは様子が違う。

私の理解が一般的でなかったり、微妙にウラシマだったりする可能性もあるんだけど、日本の母の日って「『うちの母』に『お礼をする』日」じゃないかしら。
娘・息子から、自分の母へ、「産んでくれて・育ててくれて、ありがとう」と感謝する日。

アメリカの母の日は、「『母親業』をやっている女性を『敬う』日」。
日本と同じように子どもが自分の母親に『お礼をする』ことももちろん含まれるけど、それは母の日のごく一部でしかない。
自分の母のほか、妻、女友達、あるいは娘や姉、妹など、とにかく母親をやっている人はみんな母の日の対象となる。
だから“贈り主”の立場によって、「愛してるよ」「いつもありがとう」「子育てっていいよね」「よくがんばってるね」「今日ぐらいはのんびりしてね」など、メッセージの内容もバリエーションが豊富。
私も毎年、友人たちにカードを贈る。

クリスマスやバレンタインデーと同様に、母の日に妻は夫にプレゼントをおねだりしてもいい。
母の日に、奥様にアクセサリーを買ってあげる男性は日本にいるかしら。
このあたりはアメリカの商業事情がかなり絡んでるんだけど、ということは、この習慣が日本へ輸入される日は遠くないだろう。
日本のお父さん方、覚悟しといてください。

ちなみにアメリカの子は母の日にママの車を洗ってあげたりする。
日本だったら肩たたきに相当するのかな。
5月という季節柄もあり、ピクニックに出かける家族も多い。

母の日に贈る言葉の代表格は”Happy Mother’s Day”。
上記のような文化背景からして、この日は母のみなさんにとってうれしい日だから、「どうぞ楽しい母の日を」と声をかけるのはごく自然。

日本語には、たぶん、母の日に贈る定番の言葉はない。
「母の日おめでとう」というのはおそらく、”Happy Birthday”か”Happy New Year” からの発想で”Happy Mother’s Day”を訳したのだろうと思うが、「『おめでとう』はおかしいよなぁ」と違和感を持つ人は少なくないだろう。

それもそのはず。
だって”Happy Birthday”は「おめでとう」じゃないからね。
これから誕生日のお祝いをされる人に向かって、「どうぞ楽しい誕生日を」「誕生日を楽しんでね」と言っているのだ。
同様に、”Happy New Year”は、「これから迎える年をHappyに過ごしてください」。
いわばお見送りをするような、見守るような気持ちの表れなのだ。
頭に”Have a” または”I wish you a” が隠れていると言えば、伝わりやすいかな。

これらの”Happy XX” は挨拶として日本人の間で定着し、たまたま日本語の「おめでとう」と概ねカブる場面で使われるために、誤解が発覚せず、放置されているのだと思う。

“Happy XX”を「おめでとう」と訳してしまったことがはっきりとバレてしまう失敗例は、日本の結婚式でよく見かける”Happy Wedding”。
誕生日ケーキに”Happy Birthday”だから、ウェディングケーキに”Happy Wedding”。
引き出物にまで書かれていると、さすがに「いや、私に言われても」と思ってしまう。

「結婚式で、特に女性に対して”Congratulations”は失礼」とかいう都市伝説の影響もありそうだな。
少なくともアメリカでは失礼と感じる人はいないと思うんだけど、日本ではまるで禁句のように扱われている。
で、「結婚おめでとう」を英語で言いたい場合は、”Happy Wedding”が採用されちゃう。
日本語にしておけばいいのにねぇ。

ま、おめでたいことだからOKなんでしょう。
ケーキ屋さんやギフト屋さんはちょっと知っておくといいけど、それを言い出したらTシャツ屋さんや看板屋さんは、もっと重大なことを大量生産でやらかし続けていて、いざ訂正するとなったら大変だからねぇ。

話が逸れた。
今度の日曜は母の日。
母のみなさん、どうぞ楽しい一日を。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です