Retroactive

日本語では『遡及的』っていうんだって。
知らなかった。

このブログを読んだり、私と話したりしたことがある人はご存知だろうが、私は“むずかしいことば”を使わない。
理由は単純に知らないから使えないというのが多いけど、知ってても使わないというのもある。
好きじゃないとか、意味が曖昧とか、流行りすぎているものは、できるだけ抵抗して使わないようにしている。

言葉に対する興味は異常にあるので、まめに辞書を引いたりはするのだけど、記憶に残らず「これ何度も引いちゃうなぁ」ということがよくある。
かろうじて覚えた語は、読み・聞く側としてReceptiveに理解できるようにはなるが、書き・話す側としてProductiveに使うには至らない。
それでいつまでも“むずかしいことば”が使えるようにならない。

これは日本語でも英語でもそう。
私は行きがかり上、日本語や英語を教えたり、たまに翻訳なんかをやったりする立場になっているけど、この業界でこんなにボキャブラリーが貧困な人は他にいないだろうと思う。
そうは思われていないな、という場面に出くわすことがあるが、それは相手が勘違いしているだけ。
私の独創的な表現や、柔軟な語の組み合わせや、わかりやすさによって、「ボキャブラリーが豊富」と思っちゃう人がいるのだ。
わかりやすいのは“むずかしいことば”が混ざってないからなのにねぇ。

私の“マイ・ボキャブラリー”には、日英とも、子どもでもわかる語しか入っていない。

前置きが長くなった。
『遡及的』という“むずかしいことば”の意味が、今日はじめてちゃんとわかった。

いや、今までにも『遡及的』に出会ったことはある。
漢字検定とかで出てきたかもしれないし、返済に関わる用語として業務で使っていたような気もする。
でもねぇ、ちゃんとはわかってなかったんだなぁ。

“Retroactive”って日本語でなんていうんだろ、と思って辞書を引いたら『遡及的』が現れた。
で、「ほっほー!」となった。
‘retro-‘(逆・過去)’active’(有効・現役)は難しくない。
だから”Retroactive”ならマイ・ボキャブラリーに入っていたけど、日本語はせいぜい『さかのぼって、まだOK』という程度、それもひらがなでしか入っていなかった。

日本語の“むずかしいことば”は英訳するとよくわかる。
このパターン、多いんだよなぁ。
たまに(仕方なく)読む日本語の論文も、用語が難しくて英語に直しながらだからつっかえつっかえになる。
英語だけで研究を済ませられる環境があってよかった。

日本の政治家の発言なんて、英訳があったら案外すんなり聞けちゃうかもな。
好んで多用する人がいるんだから、“むずかしいことば”には魅力があるんでしょう。
言葉は伝わってナンボ、と思っている私にはわからないけど。

『遡及的』。
意味はわかりました。勉強になりました。
でも、使うことはありません。
また忘れて辞書を引くかもしれませんが構いません。
“業界一のボキャ貧”でこれからもがんばります。

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