不完璧主義

先日、フラメンコを観に行った。

よく知らないが本場スペインから来た有名なフラメンコ団(ていうの?)だそうだ。
観客は熱狂してスタンディングオベーションだったので、すごくよかったんだろう。

初めてのことで見所とかわからないので、そうじゃないことを書く。

たとえばダンサーが3人並んで踊る。
たぶん、ここはピッタリ揃うべきところ。
であればニホンジン的には、手や首の角度、布の動き、回転のタイミングなどをきっちり合わせてもらいたくなる。
シンクロとかお神楽とか、“呼吸”な芸の美しさとつい比べてしまうのだ。

舞台に塵みたいなのが落ちていて、スカートで持っていかれるのも気になる。
ギターのおじさんが途中でいなくなって帰ってきたり、スタッフっぽい人が後ろで何かやっていると、そっちを見てしまう。

映画・演劇・音楽などが身近にある国では、演る人口も観る機会も格段に多い。
となると、当たり外れもあるし、当たりでもところどころ綻びがあったりする。
それでも全体がよければ評価は高い。

日本ではこういうエンターテイメントは貴重で高価なので、超一級品しかお出しできないし観る方もうるさい。
重箱の隅を突かれても大丈夫な完成度が評価基準に含まれている。

授業で“生徒の伸ばし方”について議論した時、ニホンジンの私には“長所を強調”だけでは
どうも物足りなくて、つい“苦手つぶし”が大事に感じられた。
そのとき「大人はともかく、子どもには自信をつけさせないと」と言われたのが印象に残っている。

得意なことを前面に押し出せる強みと、不得意をじっと堪え克服する強み。
好みの分かれるところかもしれない。

確かに、完璧なものばかり見て育つと、完璧じゃないといけないのかと思ってしまう。
100点以外は0点になってしまう。

そういえば私は、トマトソースでもカレーでもコンソメでも必ず醤油を入れて作るし、マヨネーズとポン酢を混ぜてパスタを和える。
逆にジャパニーズ・フードと呼ばれる食べ物も、普通においしくいただく。
「和食ってのはこうじゃない」かもしれないけど、おいしかったらいいじゃない。
でも、やっぱり仕事は別の話かなぁ、とも思う。

ところでアメリカの人たちは、“苦手つぶし”を”challenge”と訳す。
決して不足を埋める作業ではないのだ。

「不完璧主義」への2件のフィードバック

  1. 直接関係ないですが、、最近何を観に行ってもみんなスタンディングオベーションでうんざりします。ちゃんと評価した結果なら良いのですが、何にでもになると、評価の意味がなくなりますよね。

  2. >Kiki
    “褒める”って難しいね。習慣みたいになると価値がなくなっちゃう。
    褒め方もどんどん大袈裟になって「スタンディングオベーション当たり前」になると
    もう普通の拍手じゃ褒めてることにならないしね。

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