接客

昨日もチラッと書いたが、“お客様”について。

在米15年にもなるSさんが、いまだに納得できないことのひとつ。
店員が私用らしい電話を耳に挟んだままレジを打ったり、客に向かって人差し指を立て、「(ちょっと待って)」と表情だけで言うこと。

先日、日本の銀行で、“お客様は神様なんだよなぁ”としみじみ感動した。

たぶんお金に対する考え方が違うので、売る側と買う側の力関係も違う。
guestとcustomerは別の単語だ。
プラス日本的な完璧主義と、アメリカ的な寛大さとの間にも大きな差がある。

日本の空港での手荷物検査では「横にしてもよろしいですか?」とまで聞かれるのに、海を越えた途端に、靴と一緒に積み上げられたりする。

帽子を買ったとき、すぐにかぶって帰りたかったので、レジで「(値札を切る)ハサミはない?」と聞いたら、店員がプラスチック紐をぶちっと引きちぎってくださった。
腕力の問題じゃないのよ。

スーパーで買ったものはバーコードを読み取ったら、袋詰め係に向かって放り投げられ、流れ作業でカートに投げ入れられる。
ガチャンガチャン言ってるねぇ。

モールに付き物の万引き防止タグは、この1年間で3回も外し忘れに遭った。
どうやら2点以上同時に買うと、ひとつ外し忘れてしまうらしい。
ドライブスルーでは走り去る前に中身をチェックするのが鉄則と言うくらいなので、点検しないで持ち帰る方が悪いのだろう。
ゆえに客がわざわざ再度店に足を運んでタグを取ってくれと頼むと、店側が謝罪するどころか、「取ってくれてありがとう」と客が感謝するようにできている。

窓口に電話したときの保留は平均的に長いし、交通機関はダイヤ通りには動かない。
用事は一度で片づかないことも多い。

ここだけ取り立てて日本と比べてもフェアじゃないしあまり意味もないので、うるさい客になりすぎないように気をつけている。
なんとなく、日本人」にあるとおり、内接円vs外接円(p.200)なのだから仕方がない。

日本の職場で身につけた“神様サービス”は求めず、でもいつでも提供できるように、こっそり保存しておくとしよう。

小笠原泰(2006) なんとなく、日本人:世界に通用する強さの秘密 PHP研究所

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